ビンテージデニム好きなら一度は憧れる「リーバイス 505 66前期」。このモデルは、リーバイスの歴史の中でも特に重要な位置を占める70年代初頭に製造された貴重なファスナージーンズです。現在では古着市場で高値で取引されており、コレクターたちからの評価も非常に高いアイテムとなっています。
「66前期って何?」「505と501の違いは?」「今の相場はどれくらい?」など、多くの疑問をお持ちの方も多いはず。本記事では独自調査に基づき、リーバイス 505 66前期の特徴、見分け方、現在の相場、魅力などについて徹底解説します。ビンテージデニムの購入を検討している方や、すでに所有しているけどもっと詳しく知りたい方に役立つ情報をお届けします。

記事のポイント!
- リーバイス 505 66前期の定義と特徴的なディテール
- 66前期と66後期の違いと見分け方
- 現在のマーケットにおける相場価格と価値
- 王道501と比較した505の魅力と特徴
リーバイス 505 66前期とは何か?その歴史と特徴
- リーバイス 505 66前期は70年代初頭の貴重なファスナージーンズ
- 505 66前期の見分け方はディテールに注目することがポイント
- 刻印「16」は希少性が高く前期モデルのみに存在する特徴
- 66前期はバックポケット裏のステッチでも識別可能
- 505のプリシュランクデニムは形状安定性に優れた素材特性
- 66前期のオリジナルは現在レアアイテムとして高い評価
リーバイス 505 66前期は70年代初頭の貴重なファスナージーンズ
リーバイス 505 66前期とは、1970年代初頭に製造されたリーバイスのファスナータイプのジーンズを指します。「66」という表記は1966年モデルという意味ではなく、モデルのバリエーションを示す型番のような意味合いを持っています。特に「前期」と「後期」に分けられる66モデルの初期バージョンであることを示しています。
505はリーバイスの代表的なストレートジーンズで、ボタンフライの501に対して、ファスナー(ジッパー)仕様となっていることが最大の特徴です。66前期の505は、その製造年代や使用されている素材、ディテールの特徴から、ビンテージデニムコレクターの間で非常に人気の高いモデルとなっています。
ファスナージーンズとしての505は、ボタンフライの501とは異なる特性を持っています。501がシュリンクトゥフィット(着用と洗濯で縮む特性)の生機生地を使用しているのに対し、505は防縮加工されたプリシュランクデニムを使用していることが多いのも特徴です。
この時代のリーバイスデニムは、現代のものと比べて素材や縫製方法、ディテールなどが異なり、エイジング(経年変化)の美しさや耐久性の面でも高い評価を受けています。66前期の製造期間は比較的短く、現存数も限られているため、希少価値も高いモデルとなっています。
今日では、リーバイス 505 66前期は単なる古着ではなく、ヴィンテージデニムの歴史を物語る一つの証として、コレクションアイテムとしての価値も高まっています。
505 66前期の見分け方はディテールに注目することがポイント
リーバイス 505 66前期を見分けるためには、いくつかの重要なディテールに注目する必要があります。これらのディテールは、熟練のコレクターやビンテージデニム愛好家たちが本物を識別するために使用している重要な指標です。
最も重要なポイントは以下の特徴です:
- トップボタン裏の刻印: 66前期の505では、トップボタン裏に「5」「6」「16」などの刻印が見られます。特に「16」刻印は特徴的で、66前期にしか見られない希少な刻印です。
- ジッパー: 66前期のジッパーには「TALON 42」(タロン42)が使用されていることが多いです。このタロンジッパーは当時の特徴的な部品です。
- バックポケット裏のステッチ: 66前期はバックポケット裏がシングルステッチになっていることが特徴です。ただし、移行期の製品ではチェーンステッチになっているイレギュラーなものも存在します。
- 「e」マーク: 「Levi’s」の「e」は小さい「スモールe」となっています。ビッグEではないことが66前期の特徴です。
- 内タグの位置: 一般的に内タグは左側についていますが、刻印16の66前期モデルでは内タグが右側についているという特徴があります。
これらのディテールを総合的に確認することで、リーバイス 505 66前期かどうかを見分けることができます。ただし、製造時期の移行期に作られたモデルでは、前期と後期の特徴が混在したイレギュラーなモデルも存在するため、完全に判別するのが難しい場合もあります。
刻印「16」は希少性が高く前期モデルのみに存在する特徴
リーバイス 505 66前期を識別する上で非常に重要なポイントとなるのが、トップボタン裏の刻印番号です。特に「16」という刻印は、特に注目すべき特徴として知られています。
「16」刻印は1950年代から70年代初頭にかけて見られる刻印で、謎が多いとされています。興味深いことに、この刻印が入ったジーンズには、その製造年代にはあり得ない古いディテールや生地が使われていることもあり、コレクターの間では特別な存在として認識されています。
66前期の刻印「16」モデルの特徴としては:
- 内タグが通常とは逆の右側に付いている
- アウトシームの縫い合わせがチェーンステッチであることが多い
- 内タグの製造年表記が独特(一般的に一桁表記の場合が多いが、二桁表記になっていることも)
刻印「16」は66後期のモデルには存在しないとされており、これがあるだけで66前期であることの有力な証拠となります。そのため、この刻印を持つリーバイス 505は、コレクターの間でより高い評価と価値を持つ傾向があります。
ただし、すべての66前期が「16」刻印というわけではなく、「5」や「6」などの刻印も存在するため、刻印だけで判断するのではなく、他のディテールと合わせて総合的に判断することが重要です。希少性の高い「16」刻印を持つモデルは、ビンテージデニム市場ではより高値で取引される傾向にあります。

66前期はバックポケット裏のステッチでも識別可能
リーバイス 505 66前期を識別するための重要な特徴の一つが、バックポケット裏のステッチです。一般的に、66前期のモデルはバックポケット裏がシングルステッチになっていることが特徴とされています。
シングルステッチは一本の糸で縫われており、見た目もすっきりとしています。これに対して、66後期のモデルではバックポケット裏がチェーンステッチ(鎖状のステッチ)になっていることが多いです。このステッチの違いは、製造年代を判別する上で重要な指標となります。
しかし、注意すべき点として、製造時期の移行期(66前期から66後期への移行時期)に製造されたモデルでは、前期と後期の特徴が混在するイレギュラーなケースも存在します。例えば、シングルステッチであるはずの66前期モデルでも、バックポケット裏がチェーンステッチになっているものも存在します。
古着業者の情報によると、こうしたイレギュラーモデルは「移行期の製品」と呼ばれ、前期と後期の特徴を両方持ち合わせているため、コレクターの間でも興味深い存在とされています。
バックポケット裏のステッチを確認する際は、単にステッチの種類だけでなく、内タグの情報やボタン裏の刻印、ジッパーの種類など、他の特徴と合わせて総合的に判断することが重要です。それぞれの特徴が整合性を持っているかどうかによって、本物の66前期かどうか、あるいは移行期のイレギュラーモデルかどうかを判断する助けになります。
505のプリシュランクデニムは形状安定性に優れた素材特性
リーバイス 505の大きな特徴の一つに、使用されているデニム生地の特性があります。505は一般的にプリシュランクデニム(Pre-shrunk Denim)を使用していることが多く、これは501のシュリンクトゥフィット(Shrink-to-Fit)生地とは明確に異なる特性を持っています。
プリシュランクデニムとは、製造段階であらかじめ縮絨処理(防縮加工)が施されているデニム生地のことです。この処理によって、着用後や洗濯後の縮みが最小限に抑えられるという特徴があります。501の生機生地が洗濯や着用で縮むことで体に馴染むのに対し、505はあらかじめサイズが安定しているため、購入時のサイズがそのまま維持されやすいのです。
この形状安定性から、505はファスナーとの相性が良いとされています。もし501のような生機生地をファスナータイプのジーンズに使用すると、洗濯や着用による縮みでファスナー部分が「うねうね」と歪む可能性があります。505のプリシュランクデニムはこうした問題を避けるための工夫だったと言えるでしょう。
さらに興味深いのは、ウエストバンドの生地の使い方です。501では生地の地の目(糸の織り方向)が横方向に使われるのに対し、505ではできるだけ縮まないように縦方向に使われていることが多いという特徴があります。ただし、これにも例外があり、横方向に使っているモデルも存在するという点も505の面白い特徴の一つです。
このようなデニム素材の特性と使い方の違いは、着用感や経年変化(エイジング)のプロセスにも影響を与えます。プリシュランクデニムは最初からサイズが安定しているため、初めから快適な着用感を得られる反面、生機生地特有の「育てる楽しさ」という点では501に一歩譲る形となっています。
66前期のオリジナルは現在レアアイテムとして高い評価
リーバイス 505 66前期のオリジナルモデルは、現在のビンテージデニム市場においてレアアイテムとして非常に高い評価を受けています。その価値は単なる古着としてではなく、デニムの歴史を物語る文化的資産としての側面も持っています。
オリジナルの66前期が高く評価される理由はいくつかあります。まず、製造期間が比較的短いため現存数が限られていることが挙げられます。70年代初頭に製造されたこれらのジーンズは、約50年以上の歳月を経た今では入手が難しくなっています。
また、当時の製造方法や素材は現代のものとは大きく異なります。綿花の質、織り方、染色方法、縫製技術など、すべてが当時の技術で作られており、現代のリーバイスでは再現できない特性を持っています。特に、経年変化(エイジング)の美しさは現代のデニムとは一線を画し、多くのデニム愛好家を魅了しています。
さらに、66前期特有のディテール(ボタン裏の刻印、タロンジッパー、ステッチパターンなど)は、リーバイスの歴史の中でも特定の時代を象徴するものとなっています。これらの特徴を持つ本物のヴィンテージは、デニムの進化の過程を実際に手に取って感じられる貴重な存在です。
コレクターにとっては、サイズや状態、色落ちの具合などによっても価値が大きく変わります。特に、ほとんど着用されていない「デッドストック」と呼ばれる未使用品や、美しく色落ちしている個体は、より高い評価を受けることがあります。また、「赤耳」(セルビッジ)デニムを使用したモデルも特に人気が高いです。
このように、リーバイス 505 66前期のオリジナルは、単なる古着を超えた価値を持つアイテムとして、国内外のコレクターから高い評価を受け続けています。

リーバイス 505 66前期と66後期の違いと購入時の注意点
- 505 66前期と66後期の明確な違いはステッチパターンとボタン刻印
- 移行期のモデルは前期と後期の特徴が混在する場合がある
- 505 66前期の相場は状態によって約3万円から20万円と幅がある
- 505 66前期の赤耳デニムは特に希少価値が高い
- リーバイス 505 70年代モデルは製造年によって細部が異なる
- 年代の見分け方は内タグの表記とボタン裏の刻印が鍵
- まとめ:リーバイス 505 66前期は歴史的価値と希少性を兼ね備えたヴィンテージデニム
505 66前期と66後期の明確な違いはステッチパターンとボタン刻印
リーバイス 505の66前期と66後期を見分ける際に最も重要な違いは、ステッチパターンとボタン裏の刻印です。これらの特徴を理解することで、どちらのモデルかを判別することができます。
ステッチパターンの違い:
- 66前期: バックポケット裏がシングルステッチであることが多い
- 66後期: バックポケット裏がチェーンステッチ(鎖状のステッチ)になっている
ボタン裏の刻印:
- 66前期: 「5」「6」「16」などの刻印が見られる。特に「16」刻印は66前期特有
- 66後期: 「16」刻印は存在せず、異なる番号パターンが使用されている
他にも以下のような違いがあります:
- 内タグの位置: 一般的に66前期は左側についていますが、「16」刻印のモデルでは右側についていることが特徴
- ジッパー: 66前期は「TALON 42」(タロン42)が使用されていることが多い
- 内タグの表記: 製造年の表記方法が異なる場合がある。66前期の一部モデルでは、製造年が一桁表記ではなく二桁表記になっているものもある
また、細かいディテールとして、ウエストバンドの生地の使い方にも違いがあります。66前期の505では、縮みを防ぐために生地の地の目が縦方向に使われていることが多いですが、例外も存在します。
これらの特徴は単独で判断するのではなく、複数の特徴を総合的に確認することが重要です。特に、製造の移行期に作られたモデルでは前期と後期の特徴が混在することもあるため、慎重な判断が必要です。
正確な判別は、実際に現物を見て複数の特徴を確認することが最も確実です。購入前にはこれらのポイントをしっかりチェックすることで、希望するモデルを入手することができるでしょう。
移行期のモデルは前期と後期の特徴が混在する場合がある
ビンテージデニムを扱う上で重要な知識として、「移行期」に製造されたモデルの存在があります。リーバイス 505の66前期から66後期への移行時期に製造されたジーンズは、両方の特徴を併せ持つイレギュラーなケースが存在することがあります。
移行期のモデルに見られる混在した特徴の例:
- シングルステッチであるはずの66前期なのに、バックポケット裏がチェーンステッチになっている
- 66前期の特徴を持ちながら、66後期のディテールも一部含まれている
- 内タグの表記が通常とは異なるパターンになっている
これらのイレギュラーモデルは、リーバイスの生産ラインが徐々に変更されていく過程で生まれたもので、厳密には「純粋な66前期」でも「純粋な66後期」でもないという特殊な位置づけになります。しかし、このような移行期のモデルは、リーバイスの製造履歴を物語る貴重な資料としての価値も持っています。
古着店のオーナーなど、ビンテージデニムの専門家によると、こうした移行期モデルの判断は非常に難しく、複数の特徴を総合的に見て判断する必要があります。例えば、ボタン裏の刻印、内タグの位置や表記、ステッチパターン、使用されているジッパーなど、すべての要素を確認した上での判断が重要です。
移行期モデルを購入する際は、純粋な66前期や66後期とは異なる特性を持つことを理解した上で、その独自性や希少性を評価することが大切です。場合によっては、移行期ならではの特徴を持つことで、コレクション的価値が高まることもあります。
購入を検討している方は、信頼できる古着店やヴィンテージデニム専門店で、詳細なディテールを確認し、疑問点は専門家に相談することをおすすめします。移行期モデルかどうかの見極めには経験と知識が必要ですが、その特殊性を理解することで、より深いヴィンテージデニムの世界を楽しむことができるでしょう。
505 66前期の相場は状態によって約3万円から20万円と幅がある
リーバイス 505 66前期の現在の相場については、状態や特徴によって大きく価格が異なります。独自調査の結果をもとに、現在の市場価格の傾向をご紹介します。
価格帯の目安:
- 一般的な状態の良いもの: 3万円〜8万円程度
- 状態の良い希少サイズ: 8万円〜12万円程度
- デッドストック(未使用): 10万円〜20万円以上
- 特殊な特徴(赤耳デニム、希少刻印など): 10万円〜25万円以上
価格に影響する主な要素としては、以下のポイントが挙げられます:
- コンディション: 傷や破れがなく、オリジナルの状態が保たれているものほど高値
- サイズ: 人気のサイズ(いわゆる「ゴールデンサイズ」W30〜W34程度)は高値がつきやすい
- インディゴの残存度: 色落ちが少なく、オリジナルのインディゴが80%以上残っているものは高評価
- 特殊なディテール: 「16」刻印や特定のパターンのステッチなど、希少なディテールを持つものは高値
- 赤耳(セルビッジ): 赤耳デニムを使用したモデルは特に人気が高く、高値で取引される傾向がある
- エイジング(経年変化)の状態: 自然な履き込みによる美しい色落ちがあるものは高く評価されることも
オークションサイトや古着店での実際の取引例を見ると、例えば「W34サイズの状態が良い66前期で10万円前後」「デッドストックの赤耳デニム使用モデルで20万円以上」といった価格帯での取引が確認できます。
ただし、注意すべき点として、「前期」と明記されていても実際は後期であったり、偽物であるケースも存在します。購入の際には専門知識を持つ信頼できる店舗やセラーから購入するか、前述した見分け方のポイントをしっかり確認することが重要です。
また、相場は市場の需要と供給のバランスによって変動するため、この価格帯はあくまで目安であり、今後の希少性の高まりによってさらに価格が上昇する可能性もあることを理解しておきましょう。

505 66前期の赤耳デニムは特に希少価値が高い
リーバイス 505 66前期の中でも、「赤耳(セルビッジ)」デニムを使用したモデルは特に希少価値が高く、多くのコレクターから強い関心を集めています。赤耳デニムとは何か、なぜ特別視されるのか、そしてその価値について詳しく見ていきましょう。
赤耳デニムとは: 赤耳(セルビッジ)デニムとは、生地の端(耳)部分に赤い糸が織り込まれているデニム生地のことを指します。この赤い線は、シャトル織機という伝統的な織機で織られたデニム生地の特徴です。シャトル織機は生産速度が遅いため、現代では大量生産用の高速織機に置き換えられましたが、シャトル織機で織られたデニムは密度が高く、耐久性に優れているという特徴があります。
赤耳の505 66前期の特徴:
- 密度の高い上質なデニム生地を使用
- 経年変化(エイジング)の美しさが際立つ
- 裾上げをした際に見える赤い糸がデザインアクセントになる
- 通常のモデルよりも生産数が少ない
実際の古着市場やオークションサイトでの取引では、赤耳デニムを使用した505 66前期は非常に高値で取引されています。例えば、楽天市場での検索結果を見ると、「LEVIS リーバイス/505/66前期/赤耳/74年/505-0217」というモデルが99,900円で販売されていることが確認できます。
さらに、状態やサイズによってはさらに高額になることもあります。特に「赤耳」「紫カンヌキ」(デニムの縫製に使われる特定の補強ステッチ)「ゴールデンサイズ」などの条件が揃ったモデルは、コレクターの間で「激レア」として扱われ、高額取引の対象となっています。
赤耳デニムの505 66前期を購入検討する際には、以下のポイントに注意すると良いでしょう:
- 赤耳の確認: 裾を折り返して、端部分に赤い線が入っているかどうかを確認
- 真贋確認: 赤耳偽装のモデルも存在するため、他のディテールも含めて総合的に判断
- 状態チェック: 赤耳モデルは特に高額なため、ダメージや修復歴の有無をしっかり確認
- 証明書: 信頼できる店舗では、真贋証明書などが付属する場合もある
赤耳デニムの505 66前期は、時間の経過とともにさらに希少性が高まる可能性があり、長期的に見ても価値が落ちにくいアイテムと言えるでしょう。
リーバイス 505 70年代モデルは製造年によって細部が異なる
リーバイス 505の70年代モデルは、製造された年代によって細部のディテールが異なります。これらの違いを理解することは、正確な年代特定や真贋判断に役立つだけでなく、コレクションの幅を広げる上でも重要な知識となります。
70年代前半(66前期が該当)の特徴:
- バックポケット裏がシングルステッチ(一部例外あり)
- ボタン裏の刻印が「5」「6」「16」など
- タロン42ジッパーの使用
- スモールe(小さいe)のタブ
- 内タグの位置や表記に特徴あり
70年代中期~後半の特徴:
- バックポケット裏がチェーンステッチに変更
- ボタン裏の刻印パターンが変化
- ジッパーのブランドや型番に変化が見られることも
- 内タグの表記方法が標準化(工場番号、年、月の表記順が安定)
特に1970年代は、リーバイスの製造工程や使用材料に様々な変化が見られた時期です。例えば、内タグの製造年表記も、70年代前半は「8 77 16」(8月77年製、16工場)のような表記パターンもありましたが、次第に標準化されていきました。
また、紙パッチ(革のパッチではなく紙製のラベル)のデザインや、「CARE」スタンプの有無なども年代判別の手がかりとなります。「CARE〜」の印刷があるパッチは、一般的に70年代後半〜80年代初頭のモデルに見られる特徴です。
古着店のオーナーなどビンテージデニムの専門家によると、70年代の505は特に経年変化(エイジング)の美しさに定評があります。この時代のコットンの質や織り方、染色方法が、現代では再現困難な独特の風合いを生み出すとされています。
コレクターの間では、「紫カンヌキ」(デニムの補強に使われる特定の色の糸)が使われているモデルや、特定の工場で作られたモデルなど、細かいディテールにこだわって収集する方も少なくありません。
このように、リーバイス 505の70年代モデルは、単なる古着ではなく、デニムの製造技術や歴史の変遷を物語る重要な証拠品としての価値も持っています。購入を検討する際は、これらの時代による違いを理解した上で、自分の好みや収集方針に合ったモデルを選ぶことをおすすめします。
年代の見分け方は内タグの表記とボタン裏の刻印が鍵
リーバイス 505の製造年代を正確に特定するためには、内タグの表記とボタン裏の刻印が重要な手がかりとなります。これらの情報を正しく読み解くことで、より正確な年代判定が可能になります。
内タグの表記を読み解く: リーバイスの内タグには、製造年月や工場番号などの情報が記載されています。66前期の505の場合、一般的には以下のようなパターンで表記されています:
505 0217(モデル番号)
X YY ZZ(X=月、YY=年、ZZ=工場番号)
例えば「8 77 16」の場合、1977年8月に16工場で製造されたことを示しています。ただし、内タグの表記順は時代によって変化することもあるため、注意が必要です。一部の66前期モデル、特に刻印「16」があるモデルでは、内タグの表記パターンが異なる場合もあります。
また、内タグの位置も重要な手がかりとなります。一般的に内タグは左側に付いていますが、刻印「16」の66前期モデルでは内タグが右側についているという特徴があります。
ボタン裏の刻印による判別: トップボタン裏の刻印番号も年代特定の重要な手がかりです:
- 「16」刻印: 1950年代から70年代初頭(66前期)までに見られる希少な刻印
- 「5」「6」刻印: 66前期によく見られる
- その他の刻印: 時代や工場によって様々なパターンがある
これらの刻印は単なる番号ではなく、製造時期や工場に関連した情報を含んでいると考えられています。ただし、リーバイス社が公式に刻印の意味を明らかにしていないため、コレクターや研究者による研究に基づいた解釈となります。
その他の年代判別ポイント:
- ジッパーのブランドと型番(66前期ではタロン42が一般的)
- バックポケット裏のステッチパターン
- 赤タブの「e」の大きさ(スモールeかビッグEか)
- 紙パッチのデザインや記載内容(CAREスタンプの有無など)
- 使用されている生地の特徴(赤耳の有無、織り方など)
これらの要素を総合的に判断することで、より正確な年代特定が可能になります。特に、505 66前期の場合、1970年代前半の製造であることがこれらのディテールから判断できます。
正確な年代判定は価値評価にも直結するため、購入前にはこれらのポイントをしっかり確認することをおすすめします。不明な点がある場合は、ビンテージデニム専門店や経験豊富なコレクターに相談するのも良い方法です。

まとめ:リーバイス 505 66前期は歴史的価値と希少性を兼ね備えたヴィンテージデニム
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイス 505 66前期は1970年代初頭に製造されたファスナータイプのジーンズ
- 特徴的なディテールとして刻印「16」やタロン42ジッパー、シングルステッチが挙げられる
- 66前期と66後期の主な違いはバックポケット裏のステッチとボタン裏の刻印
- プリシュランクデニムを使用しており、形状安定性に優れているのが505の特徴
- 移行期のモデルでは前期と後期の特徴が混在することがある
- 現在の相場は状態や特徴によって3万円から20万円以上と幅広い
- 赤耳デニムを使用したモデルは特に希少価値が高く高額取引される傾向がある
- 製造年代の判別には内タグの表記パターンとボタン裏の刻印が重要な手がかりとなる
- 70年代は製造年によって細部のディテールが異なり、それぞれに独自の魅力がある
- 501と比較して、505はファスナータイプならではの特性を持ちつつも王道感では一歩譲る立ち位置
- ヴィンテージデニムとしての価値だけでなく、デニム文化の歴史を物語る資料としての価値も持つ
- コレクションアイテムとして長期的な希少価値が期待できる投資対象にもなり得る
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/505+66%E5%89%8D%E6%9C%9F/
- https://auctions.yahoo.co.jp/search/search/levi%27s%20505%2066%E5%89%8D%E6%9C%9F/0/
- https://www.youtube.com/watch?v=GqGQn9R39GE
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13133172998
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12286085032