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リーバイスの年代を見分け方する内タグ完全ガイド🔍 今すぐマスターしたい人向け!

リーバイスの年代を見分け方する内タグ完全ガイド🔍 今すぐマスターしたい人向け!
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ヴィンテージデニムの世界では、リーバイスのジーンズがどの年代に製造されたものなのか、その見分け方を知ることは超重要!特に内タグは年代判別の決め手になる要素の一つで、知っておくと古着選びが格段に楽しくなります。

今回は、リーバイスの内タグから製造年代を見分ける方法を徹底解説します。内タグのデザイン変遷、記載情報の読み方、年代別の特徴まで、古着マニアも唸るディテールを網羅。これを読めば、あなたも古着屋で「おっ、これ70年代後半のやつだな!」なんて見分けられるようになるかも⁉

記事のポイント!

  1. リーバイスの内タグは1974年以降に登場し、年代によって特徴が異なる
  2. 内タグには製造年月や工場番号が記載されており、これを読み解くことで正確な年代判別が可能
  3. トップボタン裏の刻印と内タグの情報を照らし合わせることで、より正確な判別ができる
  4. 内タグだけでなく、赤タブ、ジッパー、ステッチなど他の特徴と合わせて総合的に判断することが重要

もくじ

リーバイスの年代を見分け方する際に内タグが重要なポイント

  1. リーバイスの内タグは1974年以降に付けられるようになった重要な年代判別要素
  2. リーバイスの内タグが付いていない場合は1970年代前半以前の可能性が高い
  3. 内タグを見る前にトップボタン裏の工場番号を確認することが大切
  4. リーバイス501の内タグの変遷は1970年代から2000年代まで大きく4パターン
  5. 1974年~1985年頃の内タグは製造月・年・工場番号の順で記載されている
  6. 1985年~1988年頃の内タグは右下に製造月・年が記載されるスタイルに変化
  7. 1988年~1994年頃の内タグはペラペラの薄い生地が特徴的

リーバイスの内タグは1974年以降に付けられるようになった重要な年代判別要素

リーバイスのジーンズに内タグが付けられるようになったのは、1974年頃からです。それ以前のモデルには内タグが存在しません。これは年代判別における重要な分岐点となります。独自調査の結果、リーバイスが内タグを導入した背景には、製品の洗濯方法や取り扱い注意事項を消費者に伝える目的があったことがわかっています。

内タグが登場する以前は、製品情報はパッチ(革タグ)に刻印されるか、スレーキ部分にスタンプで押されていました。例えば初期の「66前期」と呼ばれるモデルでは、スレーキ部分に同じ内容のスタンプが押されていたことが確認されています。

内タグの存在は、リーバイスの古着市場でもかなり重要視されています。なぜなら、内タグには製造年月や工場番号など、その製品の履歴が詳細に記載されているからです。古着ファンやコレクターにとって、これらの情報は製品の希少性や価値を判断する上で欠かせない要素となっています。

内タグの導入は、リーバイスのブランド戦略の変化も反映しています。1970年代以降、リーバイスはより多くの製品情報を消費者に提供するようになり、それが内タグという形で具現化されました。パッチには「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」(手入れ方法は衣服の内側に記載)という表記が追加され、内タグへ注意を促すようになりました。

言い換えれば、内タグの有無だけで、そのリーバイスが「1974年以前のモデルか、それ以降のモデルか」を大まかに判別できるわけです。これは古着を選ぶ上での最初の重要なチェックポイントになります。

リーバイスの内タグが付いていない場合は1970年代前半以前の可能性が高い

内タグが見当たらないリーバイスを手に入れたら、それは1970年代前半以前のモデルである可能性が高いです。特に1973年以前のモデルには内タグが付いていません。これはヴィンテージデニム市場では非常に価値のある発見となる可能性があります。

内タグがない場合の年代判別は、他の特徴を詳しく調べる必要があります。例えば、赤タブ(レッドタブ)のデザイン、ボタン裏の刻印、パッチのデザインなどが重要な手がかりとなります。「ビッグE」と呼ばれるLEVI’Sの「E」が大文字になっているタブは1966年以前の特徴で、高い価値を持つことが多いです。

また、内タグがない場合は、スレーキ部分(ウエスト内側の白い部分)にスタンプが押されているケースもあります。例えば、「66BIG E」と呼ばれる初期の66モデルでは、スタンプが押されていることが特徴です。これらのスタンプは時間の経過とともに消えてしまうことも多いので、残っていれば貴重な情報源となります。

内タグがないリーバイスを見つけた場合は、パッチに「Every Garment Guaranteed」の表記があるかどうかも確認してみてください。この表記は1962年頃まで使用されていたもので、製品が破れた場合に新品と交換するというサービスを示しています。

ただし、内タグがないからといって必ずしも古いモデルとは限りません。内タグが取れてしまっている可能性もあるため、他の特徴と合わせて総合的に判断することが重要です。パッチやタブのデザイン、縫製の特徴などを丁寧に確認し、複数の視点から年代を推測するようにしましょう。

内タグを見る前にトップボタン裏の工場番号を確認することが大切

リーバイスの年代を内タグから判別する前に、まずトップボタン裏の刻印を確認しましょう。この刻印は通常、工場番号を示しています。この工場番号は内タグに記載されている工場番号と一致するはずで、これを事前に知っておくことで内タグの情報をより正確に読み取ることができます。

トップボタン裏の刻印は、年代によって特徴が異なります。50年代〜70年代にかけては、「A」「D」「E」「F」「J」などのアルファベットや「2」「4」「5」「6」「8」などの1桁の数字、「16」などの2桁の数字が使われていました。80年代以降は「501」「513」「515」「522」などの3桁の数字が主流になっています。

特に「16」の刻印は、カラーの入りやすい良質な生地を使用した工場として知られ、ファンの間でも人気があります。同様に「524」工場(エルパソ工場)は、かつての「6」工場としても知られる旧6工場で、品質の良いモデルを製造していました。

トップボタン裏の刻印を確認する際の注意点として、刻印が薄かったり摩耗していたりして読みづらいことがあります。とくに古いモデルや使い込まれたモデルではこの傾向が強いので、明るい場所でじっくり確認するか、必要に応じてルーペなどを使用することをおすすめします。

また、偽物のリーバイスでは内タグの工場番号とトップボタン裏の刻印が一致するように作られているケースもあるため、これだけで真贋を判断するのは危険です。他の特徴と合わせて総合的に判断することが大切です。工場番号を確認したら、次に内タグの情報を見ていきましょう。

内タグを見る前にトップボタン裏の工場番号を確認することが大切

リーバイス501の内タグの変遷は1970年代から2000年代まで大きく4パターン

リーバイス501の内タグは、1970年代から2000年代にかけて大きく4つのパターンに分けられます。この変遷を知ることで、内タグからより正確に年代を判別できるようになります。

まず、1974年〜1985年頃の初期の内タグは比較的シンプルなデザインで、収縮率の表示などが特徴的です。この時期には「66前期」「66後期」と呼ばれるモデルがあり、内タグには収縮率8%と表示されているものが多く見られます。バックポケット裏のステッチがシングルステッチなら「66前期」、チェーンステッチなら「66後期」と判別されます。

次に、1985年〜1988年頃の内タグは、デザインがやや変化し、タグサイズが少し大きくなります。この時期には「脇割り」と呼ばれるモデルが多く見られ、内タグの右下に製造月・年が記載されるスタイルになります。「赤耳」と呼ばれるモデルの後期もこの時期に相当します。

1988年〜1994年頃の内タグは、ペラペラの薄い生地が特徴的で、タグ上部に数字が記載され、その下に洗濯時などの注意点が書かれています。製造年月と工場番号は下から2行目に記載されるようになりました。このタグが付くモデルは「赤文字」などと呼ばれることもあります。

最後に、1995年〜2003年頃の内タグは、かなりしっかりしたタグになり、「刺繍タグ」などと呼ばれることもあります。アメリカ製最後の内タグとして知られ、一番下の行に工場番号・製造月・製造年が記載されています。2003年にアメリカの工場が閉鎖されるまで使用されていました。

これらの変遷を理解することで、内タグのデザインだけでもおおよその年代を判別できるようになります。さらに細かい特徴を把握することで、より正確な年代判別が可能になるでしょう。

1974年~1985年頃の内タグは製造月・年・工場番号の順で記載されている

1974年から1985年頃に使用されていた内タグは、独特の情報の並びがあります。この時期の内タグを見ると、数字が3行に分かれて記載されており、製造年月と工場番号は一番下の行に記載されています。具体的には、左から「製造月」「製造年の下2桁」「工場番号」の順で並んでいます。

例えば、内タグに「6 77 8」という表記がある場合、これは「1977年6月に8番工場で製造された」ということを意味しています。この時期のタグは比較的シンプルな印刷方法や生地が使用されているのが特徴です。

ただし、注意が必要なのは、1970年代では製造年が1桁のみで記載されているケースもあることです。例えば「12 6 6」という表記があった場合、これは「1976年12月に6番工場で製造された」ことを示しています。この場合、単純に「7」を省略して「6」だけ記載しているということになります。

また、この時期の内タグには収縮率も記載されており、それによってモデルを判別することもできます。たとえば、収縮率が8%と表記されているものは「66モデル」である可能性が高く、10%と表記されているものは「赤耳」や「脇割り」と呼ばれるモデルの可能性が高いです。

このように、1974年~1985年頃の内タグは、製造月・年・工場番号の順で情報が記載されており、これを正確に読み取ることで、より詳細な年代と製造背景を知ることができます。特にこの時期のモデルはヴィンテージ市場でも人気が高く、正確な年代判別ができると、その価値を適切に評価することができるでしょう。

1985年~1988年頃の内タグは右下に製造月・年が記載されるスタイルに変化

1985年頃から1988年頃にかけて使用されていた内タグは、それまでのデザインとは異なり、独特の情報配置が特徴です。この時期の内タグは文字の量が増え、全体で7行という構成になっていました。

一番の特徴は、製造年月の記載位置です。それまでの内タグと異なり、製造年月が工場番号とは別の位置に記載されるようになりました。具体的には、6行目には工場番号が、7行目の右側に製造月と製造年の下1桁が連続して記載されています。

例えば、内タグの右下に「107」という表記がある場合、これは「10月」と「7」(つまり1987年)を意味しています。この時期の内タグでは製造年の表示が下1桁のみとなっており、製造月と製造年の数字が繋がった形で表記されるという特徴があります。

また、この時期の内タグは「染み込みプリント」のような印刷方法に変わっているのも特徴の一つです。それまでのシンプルな印刷方法とは異なり、より鮮明な印刷になっています。

この時期のリーバイスは、デザインや素材にも変化が見られる過渡期にあたります。セルビッジ(赤耳)デニムの使用が終了し始める時期でもあり、内タグの変化はそうした製造工程や素材の変化とも関連していると考えられます。

1985年~1988年頃の内タグを見分けるポイントとしては、文字量の多さ、製造年月の記載位置、そして染み込みプリントのような印刷方法の3点が挙げられます。これらの特徴を把握することで、この時期特有の内タグを正確に識別できるようになります。

1988年~1994年頃の内タグはペラペラの薄い生地が特徴的で読み方も変わった

1988年から1994年頃にかけて使用されていたリーバイスの内タグは、それまでのものとは明確に区別できる特徴を持っています。まず最も分かりやすい特徴としては、使用されている生地の質感です。この時期の内タグは「ペラペラで薄い生地」が使われており、触感だけでもその違いを感じ取ることができます。

内タグの構造も変化しました。一番上に数字が記載され、その下に洗濯時などの注意点が書かれ、さらにその下に2行の数字が並ぶという構成になっています。そして、製造年月と工場番号の記載位置が変わり、下から2行目に記載されるようになりました。

情報の並び方も変わっています。左から「工場番号」「製造月」「製造年」「製造番号」の順に記載されるようになりました。例えば、内タグに「522 03 94」という表記があれば、これは「522工場で1994年3月に製造された」ということを意味します。

この時期の内タグは、「ロゴタグ」や「赤文字」などの愛称で呼ばれることもあります。これは、内タグの表面に赤いバットウイングロゴ(リーバイスのロゴ)が印刷されているものが多いためです。

また、この時期のリーバイスは「赤文字」と呼ばれるモデルが多く、紙パッチ(後ろのレザータグ)の「501」の文字が赤色で印刷されているのが特徴です。これらの特徴と内タグのデザインを合わせて考えることで、より正確な年代判別が可能になります。

1988年~1994年頃の内タグは、それまでとは異なる材質と情報配置を持っており、この時期特有のヴィンテージリーバイスを識別する上で重要な手がかりとなります。この時期のモデルは、アメリカ製としての価値も持ちながら、比較的手に入りやすい価格帯で流通していることも多いです。

リーバイスの年代を見分け方するために内タグ以外のポイントも確認しよう

  1. 内タグと合わせてリーバイスの赤タブ(レッドタブ)も年代判別の重要な手がかり
  2. リーバイスのジッパーの種類と製造メーカーから年代を特定することも可能
  3. バックポケットのステッチがシングルかチェーンかで1977年前後を見分けられる
  4. リーバイスの生地端部(セルビッジ/赤耳)は1980年代中期までの特徴
  5. リーバイスのジーンズはボタン裏刻印の違いで製造工場と年代がわかる
  6. 505の年代判別方法も501と似ているが独自の特徴もある
  7. 古着店で購入する際はリーバイスの年代別価値も押さえておくと良い
  8. まとめ:リーバイスの年代を見分け方する内タグと他の特徴を総合的に判断しよう

内タグと合わせてリーバイスの赤タブ(レッドタブ)も年代判別の重要な手がかり

リーバイスの年代判別において、内タグと並んで重要なのが赤タブ(レッドタブ)の特徴です。赤タブはリーバイスの象徴的な要素であり、年代によってデザインが変化してきました。この変化を知れば、内タグと合わせてより正確な年代判別が可能になります。

まず、1953年から1966年までの赤タブは「ビッグE」と呼ばれるもので、「LEVI’S」の「E」が大文字で表記されています。さらに、この時期の赤タブは「両面タブ」と呼ばれ、表も裏も同じデザインが刺繍されていました。特徴的なのは「V」の字が左右均等に刺繍されている点です。

1966年から1974年にかけても「ビッグE」は継続していましたが、「V」の刺繍が変化し、右側のみが細くなるデザインになりました。この微妙な違いも年代判別の手がかりになります。

大きな変化が訪れたのは1974年頃です。この時期から「E」が小文字の「e」に変更され、「スモールe」と呼ばれるようになりました。この変化は、内タグが導入された時期とも一致しており、リーバイスのブランド戦略の変換点となりました。

1990年代に入ると「スモールe」は継続していますが、さらに「V」の文字の右側だけが細くなるデザインが見られるようになります。これは90年代以降の特徴として注目されています。

赤タブには他にも「オレンジタブ」「白タブ」「黒タブ」などのバリエーションがあります。オレンジタブは1960~70年代の廉価ラインに、白タブは70~80年代のデニム以外の素材に、黒タブは混紡素材に使われていました。これらの色違いタブも年代や製品ラインを特定する重要な手がかりになります。

このように、赤タブのデザインは内タグと合わせて確認することで、より精度の高い年代判別が可能になります。特に内タグが摩耗して読みづらい場合や、取れてしまっている場合には、赤タブの特徴から年代を推測する重要な手がかりになります。

リーバイスのジッパーの種類と製造メーカーから年代を特定することも可能

リーバイスのジーンズ、特にジッパー付きモデルにおいては、使用されているジッパーの種類や製造メーカーからも年代を判別することができます。これは内タグと合わせて確認することで、より正確な年代特定につながります。

60年代製のリーバイスには、グリッパー(GRIPPER)やコンマー(CONMAR)のジッパーが使用されていることが多いです。これらのジッパーが確認できれば、60年代製である可能性が高まります。特に「505ZXX」のような初期モデルや、「551ZXX」などの501の前身と言われるモデルには、これらのジッパーが見られます。

70年代になると、タロン(TALON)やスコービル(SCOVILL)のジッパーが主流になりました。特にタロンの「42ジップ」は70年代を代表するジッパーとして知られています。スコービルのジッパーには「SCOVILL GARDLOK」という刻印が見られることもあります。

80年代に入ると、さらに変化が見られます。80年代初期から中期にかけては、Levi’sの刻印が入ったYKKジッパーが使用され始めました。この時期には珍しいケースとして、Levi’sの刻印が入ったタロン製の42ジップが使用されたモデルも存在します。これは非常に希少なケースとされています。

ジッパーの種類はモデルによっても異なります。例えば「501」の多くはボタンフライですが、「501Z」や「501ZXX」などのモデルはジッパー付きです。特に短期間しか製造されなかったジップ付き501モデルは、ヴィンテージ市場での価値が高いとされています。

また、「646」のようなベルボトムモデルや「505」などのストレートモデルでは、標準的にジッパーが使用されています。これらのモデルでは、ジッパーの種類から年代を特定できることが多いです。

ジッパーの種類は見落としがちですが、実は年代判別の重要な手がかりとなります。特に内タグが摩耗して読めない場合や、取れてしまっている場合には、ジッパーの特徴から年代を絞り込む有力な手段となります。

バックポケットのステッチがシングルかチェーンかで1977年前後を見分けられる

リーバイスの年代判別において、内タグと並んで重要な要素の一つがバックポケットの裏側のステッチです。特に1977年前後を境に、ステッチの種類が変化しており、これを確認することで年代を絞り込むことができます。

1977年以前のリーバイスでは、バックポケットの裏側の縫い目はシングルステッチが使用されていました。シングルステッチとは一本の直線状の縫い目のことで、比較的シンプルな縫製方法です。このステッチが見られる場合、そのジーンズは1977年以前に製造された可能性が高いと言えます。

一方、1977年以降になると、バックポケットの裏側の縫い目はチェーンステッチに変更されました。チェーンステッチは名前の通り、鎖のような連続したループ状の縫い目で、伸縮性があり、デニム特有のアタリ(着用による色落ちや風合い)が出やすいという特徴があります。

この変化は、リーバイスが製造工程を効率化し、同時により耐久性の高い製品を提供するための改良だったと考えられています。チェーンステッチは伸縮性があるため、着用時の動きに対応しやすく、長期間の使用にも耐えられるという利点があります。

このバックポケットのステッチの違いは、特に「66前期」と「66後期」と呼ばれるモデルを区別する際に重要な判断材料となります。同じ内タグ(収縮率8%表示)を持つモデルでも、バックポケット裏がシングルステッチなら「66前期」、チェーンステッチなら「66後期」と判別されます。

ただし、注意点としては、裾を裾上げしている場合はステッチが変更されている可能性があるため、裾のステッチは年代判別の決定的な要素とはならないことがあります。バックポケットのステッチは比較的オリジナルの状態が保たれていることが多いため、より信頼性の高い判断材料となります。

このように、バックポケットのステッチの種類は、内タグと併せて確認することで、より正確な年代判別が可能になります。特に1977年前後のモデルを識別する際の重要なポイントとなります。

バックポケットのステッチがシングルかチェーンかで1977年前後を見分けられる

リーバイスの生地端部(セルビッジ/赤耳)は1980年代中期までの特徴

リーバイスの年代判別において、内タグやその他の特徴と合わせて重要なのが、デニム生地の端部(セルビッジ)です。特に「赤耳」と呼ばれるセルビッジは、特定の年代を示す重要な指標となります。

セルビッジとは、デニム生地の織りの端部分に施される特殊な織り方のことで、生地がほつれるのを防ぐ役割があります。リーバイスをはじめとする古いデニムでは、このセルビッジ部分に赤い糸が織り込まれており、これが「赤耳(あかみみ)」と呼ばれています。

リーバイスのジーンズに赤耳が見られるのは、主に1980年代中期までのモデルです。具体的には、1985年頃までのモデルには赤耳が使用されていることが多いです。これは、リーバイスが伝統的なシャトル織機から現代的な幅広織機へと生産方法を変更したタイミングと一致しています。

シャトル織機では生地の幅が限られており、製造効率を上げるためには幅広織機への移行が必要でした。しかし、幅広織機では端部を特殊に処理する必要がなくなったため、セルビッジ(赤耳)も不要になりました。そのため、1980年代中期以降のモデルでは赤耳が見られなくなり、代わりに端部がほつれ止め処理されるようになりました。

「赤耳」の有無は、単に製造方法の違いを示すだけでなく、生地の質や風合いにも影響を与えます。赤耳を持つ古いモデルは、現代のものと比べて生地が厚く、色落ちの経年変化も独特の味わいがあるとされています。そのため、ヴィンテージデニム市場では赤耳モデルの価値が高く評価される傾向があります。

ただし、復刻モデルや現代の高級ラインでは、伝統的な製法を再現して赤耳が付いているものもあります。そのため、赤耳の有無だけで年代を判断するのではなく、内タグや他の特徴と合わせて総合的に判断することが重要です。

このように、生地端部の特徴は、リーバイスの年代判別における重要な手がかりの一つです。特に「赤耳」の有無は、1980年代中期を境に大きく変化しており、このポイントを押さえておくことで、より正確な年代判別が可能になります。

リーバイスのジーンズはボタン裏刻印の違いで製造工場と年代がわかる

リーバイスのジーンズを年代判別する際に、内タグと並んで重要な手がかりとなるのがトップボタン裏の刻印です。この刻印は製造工場を示すコードであり、年代によって使用される数字やアルファベットのパターンが異なります。

リーバイスのトップボタン裏刻印は、大きく分けて次のような時代変遷があります。50年代〜60年代には「A」「D」「E」「F」「J」「K」「L」「O」「S」「W」などのアルファベットや、「11」「12」「14」「15」「16」「17」「18」「20」などの2桁の数字が使用されていました。

70年代になると、「1」「2」「4」「5」「6」「7」「8」「16」「52」などの1桁または2桁の数字が主流になります。特に「16」という刻印は50年代初期から70年代中期まで長期にわたって使用され、「16ボタン」モデルと呼ばれて人気があります。この工場で製造されたジーンズは色落ちが良く、品質が高いとされています。

80年代〜2000年代初期になると、ボタン裏刻印は3桁の数字が主流となります。「501」「513」「515」「522」「524」「527」「553」など多様な番号が使用されるようになりました。これらの番号は各製造工場に割り当てられたコードで、例えば「555」はバレンシア工場(1996年〜2003年)を示し、アメリカ最後の工場として知られています。

復刻版のリーバイスでは、アルファベットと数字を組み合わせた特殊な刻印が使用されることがあります。特に日本企画モデルには「J」で始まる刻印が多く見られます。

また、現行モデル(2000年代以降)では4桁の数字が使用されることがあり、文字が詰まって刻印されているのが特徴です。

これらのボタン裏刻印は、内タグと合わせて確認することで、より正確な年代判別が可能になります。特に内タグが摩耗して読めない場合や、取れてしまっている場合には、ボタン裏刻印から製造工場と年代を推測できる可能性があります。

ただし、ボタン裏の刻印は摩耗して読みづらくなっていることも多いため、明るい場所でじっくり確認したり、必要に応じてルーペなどを使用したりすることをおすすめします。

505の年代判別方法も501と似ているが独自の特徴もある

リーバイスの505モデルの年代判別は、基本的には501と似た方法で行えますが、いくつかの独自の特徴も存在します。505は501と同様に長い歴史を持つモデルであり、年代によって細かな仕様の変化があります。

505の最も大きな特徴は、501がボタンフライであるのに対し、505はジッパーフライを採用していることです。このジッパーの種類も年代判別の重要な手がかりとなります。60年代の505にはグリッパーやコンマー、70年代にはタロンやスコービル、80年代以降はYKKのジッパーが使用される傾向があります。

505の内タグも501と同様の変遷をたどっていますが、品番表記に違いがあります。505の品番は「505-0217」などと表記され、501の「501-0000」などとは異なります。この品番の違いも年代判別の際のポイントになります。

バックポケットのステッチについても、501と同様に1977年前後を境にシングルステッチからチェーンステッチへと変化しています。このポイントは505でも重要な年代判別の指標となります。

505には「505-0217」のような後染めのブラックジーンズも多く、これらは特有の品番とカラーコードを持っています。これらの特殊なモデルは、内タグの品番表記などから識別できます。

また、505にも「66モデル」と呼ばれる初期のモデルが存在し、これらは収縮率8%の内タグを持つことが特徴です。このように、505も501と同様に「66前期」「66後期」「赤耳」などの区分が存在します。

さらに、トップボタン裏の刻印も501と同様のパターンで変化しており、これを確認することで製造工場と年代を推測できます。ただし、505独自の刻印パターンが存在する可能性もあるため、複数の特徴を総合的に判断することが重要です。

505は現在も生産が続いているモデルであり、新しいものから古いヴィンテージまで様々な年代のものが市場に出回っています。特に80年代〜90年代のアメリカ製505は、手頃な価格で本格的なヴィンテージの魅力を楽しめるアイテムとして人気があります。

古着店で購入する際はリーバイスの年代別価値も押さえておくと良い

リーバイスのヴィンテージジーンズを古着店で購入する際には、年代別の価値を理解しておくことが非常に重要です。内タグやその他の特徴から年代を判別できるようになると、その価値を適切に評価できるようになります。

一般的に、リーバイスのヴィンテージジーンズは古ければ古いほど価値が高くなる傾向があります。特に1960年代以前の「ビッグE」モデルは非常に高価で、状態の良いものであれば数十万円以上の価値がつくこともあります。

1970年代前半の「ビッグE」モデルも比較的高価です。特に「66BIG E」と呼ばれるモデルは、独特の風合いと希少性から人気が高く、状態によっては高額で取引されることがあります。

1970年代後半から1980年代前半の「66前期」「66後期」モデルも、独特の生地感と色落ちの良さから人気があります。これらは内タグに収縮率8%の表示があることが特徴で、バックポケット裏のステッチの違いで「前期」と「後期」が区別されます。

1980年代中期までの「赤耳」モデルも、伝統的なシャトル織機で作られた生地を使用しているため価値が高いです。赤耳の有無は生地の端部を確認することで判別できます。

1980年代後半から1990年代のアメリカ製モデル(「赤文字」「黒文字」などと呼ばれる)は、比較的手頃な価格で本格的なヴィンテージの魅力を楽しめるアイテムとして人気があります。特に色落ちの良いものや、希少なサイズのものは価値が高くなる傾向があります。

2003年までのアメリカ製最終モデル(「米国最終」などと呼ばれる)も、アメリカの工場閉鎖以降は生産されなくなったため、年々価値が上がっています。これらは刺繍タグが特徴的で、アメリカ製の最後を飾るモデルとして人気があります。

古着店で購入する際には、これらの年代別の価値を理解した上で、内タグやその他の特徴から正確に年代を判別し、適正な価格かどうかを判断することが大切です。また、自分が求める色落ちや風合い、フィット感なども考慮して、理想的なヴィンテージリーバイスを見つけましょう。

まとめ:リーバイスの年代を見分け方する内タグと他の特徴を総合的に判断しよう

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. リーバイスの内タグは1974年以降に付けられるようになり、それ以前のモデルには内タグがない
  2. 内タグのデザインは年代によって大きく4パターンに分けられ、1974年~1985年、1985年~1988年、1988年~1994年、1995年~2003年の特徴がそれぞれ異なる
  3. 内タグを見る前にトップボタン裏の刻印を確認することで、内タグの情報をより正確に読み取ることができる
  4. 1974年~1985年頃の内タグは製造月・年・工場番号の順で記載されている
  5. 1985年~1988年頃の内タグは右下に製造月・年が記載されるスタイルに変化した
  6. 1988年~1994年頃の内タグはペラペラの薄い生地が特徴で、情報の配置も変わった
  7. 1995年~2003年頃の内タグはしっかりとした生地になり、アメリカ製最後の内タグとして知られている
  8. 内タグだけでなく、赤タブ(レッドタブ)のデザインも年代判別の重要な手がかり
  9. ジッパーの種類や製造メーカーからも年代を特定することができる
  10. バックポケットのステッチがシングルかチェーンかで1977年前後を見分けられる
  11. 生地端部の赤耳(セルビッジ)の有無で1980年代中期前後を判別できる
  12. ボタン裏刻印のパターンも年代によって変化し、工場や製造時期の手がかりとなる
  13. 505などの他のモデルも501と似た判別方法が適用できるが、独自の特徴もある
  14. 古着店で購入する際は年代によって価値が大きく異なるため、正確な判別が重要
  15. 最も正確な年代判別には、内タグ、赤タブ、ボタン裏刻印、ステッチなど複数の特徴を総合的に判断することが大切

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  • https://jamtrading.jp/blogs/jam/12047433/
  • https://hurugiblog.com/levis-inner-tag
  • https://article.yahoo.co.jp/detail/45c1001f16128bc50750a87b95c8cd0b16dbed30
  • https://note.com/vintajin/n/n943224780ae4
  • https://shibaken.work/post-2413/2021/2413/
  • https://dig-it.media/lightning/article/854383/
  • https://de-suke.com/how-to-distinguish-levis-inner-tag
  • https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10313182600
  • https://ameblo.jp/eddys/entry-12288164681.html
  • https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1318152593