リーバイスのジーンズ、特にコーンミルズ社のデニム生地を使用したモデルは、デニム愛好家の間で高い人気と価値を持っています。しかし、2017年末にコーンミルズ社のホワイトオーク工場が閉鎖されて以降、本物のホワイトオーク製リーバイスを見分けることがますます重要になってきました。
この記事では、リーバイスのコーンミルズ製品の見分け方から、その価値、特徴まで徹底解説します。工場閉鎖後の生産状況や、現行のコーンデニム社について最新情報もお届けします。あなたが持っているリーバイスが本物のコーンミルズ製かどうか、確実に判断できるようになりましょう。

記事のポイント!
- コーンミルズとホワイトオーク工場の関係性と歴史
- リーバイスのコーンミルズ製品の本物の見分け方
- 2017年の工場閉鎖後のコーンデニム製品の特徴
- コーンミルズ製リーバイスの価値と将来性
リーバイスのコーンミルズ製品の見分け方と基本知識
- コーンミルズとホワイトオークの関係は親会社と工場の関係
- リーバイスがコーンミルズの生地を使い始めたのは1915年から
- 赤耳(セルビッジ)はコーンミルズ製リーバイスの代表的な特徴
- コインポケット裏の赤耳確認はコーンミルズ製の見分け方として有効
- パッチ(タグ)での「WHITE OAK CONE DENIM」表記が最も確実な見分け方
- ホワイトオーク製のデニムはタテ落ちが特徴的で色落ちの風合いが独特
コーンミルズとホワイトオークの関係は親会社と工場の関係
コーンミルズとホワイトオークの関係を正確に理解することは、リーバイスの本物を見分ける第一歩です。多くの人が混同しがちですが、コーンミルズとホワイトオークは異なる概念です。
コーンミルズ(Cone Mills Corporation)は、1891年にアメリカで設立された歴史ある「デニム生地メーカー」です。長い歴史を持ち、特にデニム生地の製造で名高く、リーバイスの重要なサプライヤーとして知られていました。
一方、ホワイトオーク(WHITE OAK)は、コーンミルズ社が所有していた「工場の名前」です。アメリカ・ノースカロライナ州のグリーンズボロにあったこの工場は、最も歴史あるデニム生産施設として知られていました。
興味深いことに、2004年にコーンミルズ社はオーナーチェンジにより「コーンデニム(Cone Denim LLC)」という名称に変更されました。これは単なる名称変更であり、同じ会社が名前を変えたということです。つまり、2004年以前のデニムであれば「コーンミルズ社のデニム」、2004年以降のデニムは厳密には「コーンデニム社のデニム」と呼ぶのが正確です。
この歴史を踏まえると、「コーン製のデニム」と表現するのが最も分かりやすく、時代を問わずに使える表現です。特に混乱を避けたい場合は、この表現を使うことをおすすめします。
リーバイスがコーンミルズの生地を使い始めたのは1915年から
リーバイスとコーンミルズの歴史的な関係を知ることで、本物のコーンミルズ製デニムの価値がさらに理解できるようになります。両社の協業の歴史は100年以上に及びます。
独自調査の結果、リーバイス社は1915年からコーンミルズ社のデニム生地を使い始めました。それ以前は、ニューハンプシャー州のアモスケイグ社の生地を使用していました。1915年から1922年の間は、アモスケイグ社とコーンミルズ社の両方の生地が混在していたとされています。
1922年以降、リーバイスはコーンミルズ社の12.5オンスデニムに統一しました。この選択は、リーバイスの品質への取り組みを示す重要な出来事でした。コーンミルズのデニムは、その堅牢さと色落ちの美しさで評価されていました。
1948年頃から「フラットな形」の隠しリベットが使われ始めたのもこの時期の特徴で、コーンミルズ製のデニムの特性を最大限に引き出すためのディテールでした。この特徴は1965年まで続き、コーンミルズ製デニムと密接な関係にあります。
リーバイスとコーンミルズの関係は、単なるサプライヤーと製造元の関係を超えた、アメリカンデニムの歴史そのものといっても過言ではありません。この歴史的背景があるからこそ、コーンミルズ製のリーバイスには特別な価値があるのです。
赤耳(セルビッジ)はコーンミルズ製リーバイスの代表的な特徴
コーンミルズ製リーバイスの最も特徴的な要素として、「赤耳」または「セルビッジ」と呼ばれる特徴があります。この特徴を理解することで、リーバイスのコーンミルズ製品を見分ける重要なポイントになります。
セルビッジとは、デニム生地の端(耳)部分にほつれ止めが施された加工のことです。コーンミルズ製のセルビッジは特に「赤耳」と呼ばれ、耳部分に赤い糸が織り込まれているのが特徴です。この赤い糸はリーバイスのブランドカラーである赤を表しており、1930年代から始まった伝統です。
赤耳は単なるデザイン要素ではなく、シャトル織機という伝統的な機械で織られたデニムであることを示します。シャトル織機で織られたデニム生地は、現代の大量生産用織機で作られたものと比べて、より凹凸のある表面と独特の風合いを持ちます。
この赤耳を確認するには、ジーンズのアウトシーム(外側の縫い目)を見ます。裾をめくると、内側に赤い線の入った生地の端が見えることがあります。この特徴は、コーンミルズ製デニムの証と言われてきました。
リーバイスの中でも、特にヴィンテージライン(LVC)や一部の高級ライン、そして2017年以前のMade in USAラインには、このコーンミルズ製の赤耳デニムが使われています。赤耳の存在はコーンミルズ製の証明となりますが、逆に赤耳がないからといって必ずしもコーンミルズ製でないとは言い切れない点に注意が必要です。

コインポケット裏の赤耳確認はコーンミルズ製の見分け方として有効
コーンミルズ製リーバイスを見分ける方法として、「コインポケット裏の赤耳」を確認する方法が特に有効です。この独特のディテールは、本物のコーンミルズ製を識別する決め手になります。
コインポケット(小さな5番目のポケット)の裏側に赤耳が使われていることがあります。これは「有ったり無かったりするんですが、有ったら嬉しいやつ」と言われるほど、デニム愛好家に重視されるディテールです。
コインポケット裏の赤耳を確認するには、コインポケットを少し引っ張って内側を覗き込むか、手を入れて触ってみる方法があります。赤い線が織り込まれた生地端(セルビッジ)が確認できれば、それはコーンミルズ製である可能性が非常に高いです。
特にリーバイス501のヴィンテージモデルや、ホワイトオーク工場製のMade in USAモデルでは、このコインポケット裏の赤耳が見られることがあります。ただし、すべてのモデルにこの特徴があるわけではないため、他の判別方法と組み合わせて総合的に判断することをおすすめします。
コインポケット裏の赤耳はリーバイスのクラフトマンシップを示す象徴でもあり、単なる機能性を超えた美学を感じさせるディテールです。このような細部へのこだわりがあるからこそ、コーンミルズ製リーバイスは長く愛され続けているのです。
パッチ(タグ)での「WHITE OAK CONE DENIM」表記が最も確実な見分け方
リーバイスのコーンミルズ製品を最も確実に見分ける方法は、ジーンズに付けられたパッチ(革や紙のタグ)を確認することです。特に「WHITE OAK CONE DENIM」の表記があるかどうかが決め手となります。
パッチは通常、ジーンズの右腰部分(背面のウエスト部分右側)に取り付けられています。本物のホワイトオーク工場製のリーバイスには、このパッチに「MADE FROM WHITE OAK CONE DENIM」という表記があることが多いです。
特に2017年以降に購入したリーバイスで「WHITE OAK」と表記があるものは貴重です。なぜなら、ホワイトオーク工場は2017年末で閉鎖されたため、その後に生産されたデニムには同工場の生地が使われていない可能性が高いからです。
一方で注意すべき点もあります。パッチに「コーンミルズ社(ノースカロライナ州)製」と書かれている場合は、必ずしもホワイトオーク工場製とは限りません。これは「ノースカロライナ州に本社を置くコーンデニム社のデニム生地」という意味にも解釈できるため、メキシコ製や中国製であるかもしれないのです。
最も確実なのは、「WHITE OAK」という工場名が明記されているかどうかです。この表記がない場合は、他の特徴と合わせて総合的に判断する必要があります。
ホワイトオーク製のデニムはタテ落ちが特徴的で色落ちの風合いが独特
ホワイトオーク工場製のデニムが特に価値を持つ理由の一つに、その独特の色落ち特性があります。「タテ落ち」と呼ばれる現象が特徴的で、これがヴィンテージ感を生み出す要素になっています。
タテ落ちとは、ジーンズを穿き込むことで生じる縦方向の色落ちパターンのことです。特にホワイトオーク製のデニムは、このタテ落ちが美しく出ることで有名です。これは、伝統的なロープ染色方法で作られたインディゴ染料と、リングスパンヤーンと呼ばれる特殊な糸を使用しているためです。
ベルベルジン本店の店長によると、「まずは糊とともに折りジワを落としてから再度、糊づけをします。その後は極力水を通さず穿き続ける。硬いデニムにシワを植え付けるわけです。そうするとシワのインディゴが剥がれてきて白いアタリが出ます」とのこと。この方法で穿き込むと、特に股上部分に「ヒゲ」と呼ばれる特徴的なシワと色落ちが生まれます。
さらに、ホワイトオーク製デニムの特徴として、「濃淡がはっきりした色落ち」が挙げられます。洗濯時に色落ち防止剤入りの洗剤を使うことで、濃紺をキープしながらも、ヴィンテージ顔のアタリを育てることができるのです。
このような独特の色落ち特性があるからこそ、コーンミルズ・ホワイトオーク製のリーバイスは他のデニムと一線を画し、多くのデニム愛好家を魅了し続けているのです。

リーバイスとコーンミルズの見分け方と希少価値
- 2017年末のホワイトオーク工場閉鎖で希少価値が急上昇
- 現在のコーンデニム社はメキシコと中国に工場を持っている
- リーバイスの501XXモデルこそコーンミルズ製の象徴的存在
- コーンミルズ製とカイハラ製の違いは織り方と色落ちの特徴に現れる
- リーバイス501と511モデルのコーンミルズ製品は14オンスの厚手生地が特徴
- ホワイトオーク工場製デニムの色落ちプロセスは独特の濃淡とヒゲが特徴的
- まとめ:リーバイスとコーンミルズの見分け方と価値ある特徴一覧
2017年末のホワイトオーク工場閉鎖で希少価値が急上昇
2017年12月31日、デニム業界に大きな転機が訪れました。リーバイスの501XXの輝かしい歴史の一端を担ってきたコーンミルズ社のホワイトオーク工場が閉鎖されたのです。この出来事は、デニム愛好家にとって衝撃的なニュースでした。
ホワイトオーク工場は1920年代から1970年代にかけて作られた、色落ちの素晴らしいリーバイス501のデニム生地の多くを生み出した場所です。言わば「ヴィンテージの幻想を見させてくれる唯一無二の存在」だったのです。
工場閉鎖の影響は、リーバイスのヴィンテージ復刻ラインの【LVC】や、米国生産モデルの【made in the USA】シリーズにも及びました。これらのラインで使われてきた「ホワイトオーク工場製」生地の在庫がやがて尽きることが明白になったからです。
2018年には早くも、現行の【made in the USA】シリーズでは「ホワイトオーク工場製」のデニムが使われなくなったことが報告されています。また、【LVC】でも「ホワイトオーク工場製」以外のデニムの使用例が増えています。
この状況を受けて、ホワイトオーク工場製のリーバイスの価値は急上昇しています。特に新品のデッドストックや良好な状態のヴィンテージ品は、コレクターズアイテムとしての価値が高まっています。例えば、LVC 501XX 1947モデルのヴィンテージ参考価格は100万円を超えるものもあり、その希少性を物語っています。
現在のコーンデニム社はメキシコと中国に工場を持っている
ホワイトオーク工場が閉鎖された後、コーンデニム社(旧コーンミルズ社)はどうなったのか、多くのデニム愛好家が気になる部分です。現在の状況を理解することは、リーバイスのコーンデニム製品を見分ける上でも重要です。
独自調査によると、現在のコーンデニム社はアメリカ・ノースカロライナ州のグリーンズボロに本社を構えています。これは旧社名時代から変わっていません。しかし、かつてのような伝統的なデニム生産拠点であるホワイトオーク工場は既に存在しません。
現在、コーンデニム社のデニム生産工場は2カ国に存在します。一つはメキシコ、もう一つは中国です。特に中国の工場は最先端技術を使って品質の安定した製品を大量生産できる工場という印象があります。
注意すべき点として、これらの工場で生産されるデニムは、「アメリカ」「歴史」「古き良きデニム工場」というイメージとはかけ離れている可能性があります。そのため、「コーンデニム」や「CONE MILLS製」とだけ書かれている現行のデニム生地は、在りし日のホワイトオーク工場製のストックを使っている場合もありますが、多くはメキシコ産または中国産のデニムと考えられます。
このことから、現在「コーンデニム製」と表記されているリーバイス製品を購入する際は、どの工場で生産されたデニム生地なのかを確認することが重要です。もし「WHITE OAK」の表記があれば、それは貴重なホワイトオーク工場のストック生地を使用している可能性が高いでしょう。
リーバイスの501XXモデルこそコーンミルズ製の象徴的存在
リーバイスの中でも特に「501XX」モデルは、コーンミルズ製デニムの象徴的な存在と言えます。この伝説的なモデルは、コーンミルズとリーバイスの歴史的関係を最も体現しているのです。
「501XX」のロットナンバーは1890年に導入され、1966年頃まで使われていました。しかし、ヴィンテージ古着の世界では特に1946年〜1966年頃までに製造されたものを「XXモデル」と呼ぶことが多いです。
このモデルが特別視される理由は、大戦下の物資統制を経て不要なパーツが削ぎ落とされ、現在の5ポケットジーンズとほぼ変わらない姿になった一方で、ワークウェアを出自とするタフな作り込みも残っているからです。デニムフリークの間では「501の完成形」と称されるほどです。
「XXモデル」の特徴として、トップボタンの脇に施されたV字のステッチが挙げられます。これはミシンに返し縫い機能がなかった1960年代まで見られたヴィンテージ特有の縫製仕様で、製造年を問わずすべての「501XX」に共通するディテールです。
また、「501XX」の「XX」はデニム生地の特徴を指します。当初は「ダブル エクストラ ヘビー」の略で、後にインディゴ染料だけで染め上げた最高ランクの生地「エクストラ エクシード」の略に意味付けが変わったと考えられています。
コーンミルズ社のホワイトオーク工場は、1915年以降、このXXデニムをリーバイス社に独占的に供給し続けました。そのため、501XXモデルはコーンミルズとリーバイスの関係を象徴する最も重要なモデルと言えるのです。

コーンミルズ製とカイハラ製の違いは織り方と色落ちの特徴に現れる
コーンミルズのホワイトオーク工場閉鎖後、リーバイスのLVCラインなどでは日本の「カイハラデニム」を使用するケースが増えています。コーンミルズ製とカイハラ製の違いを理解することで、より確実にコーンミルズ製を見分けることができるようになります。
コーンミルズ製デニムの最大の特徴は、シャトル織機で織られた「赤耳」デニムであることです。シャトル織機は、丸みを帯びた「杼(ひ)」と呼ばれる部品が往復運動することで横糸を織り込む伝統的な織機です。この製法で織られたデニムは、生地の端がほつれにくく、独特の凹凸感と風合いがあります。
一方、カイハラデニムは日本の技術で作られる高品質デニムで、現代的な織機で生産されることが多いです。カイハラデニムも非常に高品質ですが、コーンミルズ製ほどの歴史や伝統はありません。
色落ちの特徴も両者で異なります。コーンミルズ製は「タテ落ち」と呼ばれる縦方向の色落ちが特徴的で、特に股上部分の「ヒゲ」や膝部分の「ハチノス」と呼ばれるシワが立体的に現れます。対してカイハラデニムは、全体的にバランスの良い色落ちが特徴です。
織りの密度も異なり、コーンミルズ製は比較的疎らな織りで柔らかな風合いが特徴ですが、カイハラデニムは緻密な織りで硬めの風合いが特徴的です。この違いは穿き込んでいくと徐々に顕著になります。
どちらが優れているというわけではなく、それぞれに特徴があり、好みによって選ぶべきものです。ただし、ヴィンテージリーバイスの本来の風合いに近いのはやはりコーンミルズ製であり、特にホワイトオーク工場製のデニムは今となっては貴重な存在と言えます。
リーバイス501と511モデルのコーンミルズ製品は14オンスの厚手生地が特徴
リーバイスの501や511などのモデルにおいて、コーンミルズ製の特徴を知ることは、本物を見分ける上で重要です。特に生地の厚さ(オンス数)は、その品質や特性を理解する上で欠かせないポイントです。
リーバイスのコーンミルズ製501および511モデルは、一般的に14オンスの厚手生地が使用されています。この厚さは、「強度を保ちつつ、穿きやすいベストな生地の厚さ」と言われています。14オンスという数値は、1ヤード当たりの重さを示しており、一般的なジーンズと比較するとやや厚めの部類に入ります。
コーンミルズのホワイトオーク工場製デニムの特徴として、「桜の木(チェリーウッド)の上にマシーンが置かれていたこと」があります。これにより、独自の凸凹のある表面が生まれました。触れたときのザラッとした質感と、穿き込むことで生まれる独特の風合いが、コーンミルズ製デニムの魅力です。
一見、同じリーバイス501でも、コーンミルズ製とそれ以外では質感や重厚感に違いがあります。コーンミルズ製は手に取ったときの厚みと重みが特徴的です。ただし、個体差もあるため、単に生地が厚いというだけでコーンミルズ製と判断するのは難しいでしょう。
最も確実なのは、前述のタグや赤耳を確認しつつ、生地の質感や厚みを総合的に判断することです。特に「made in USA」の表記があり、14オンスの厚手生地を使用しているモデルは、コーンミルズ製である可能性が高いと言えます。
ホワイトオーク工場製デニムの色落ちプロセスは独特の濃淡とヒゲが特徴的
ホワイトオーク工場製デニムが特別視される理由の一つに、その独特の色落ちプロセスがあります。この色落ち方を知ることで、コーンミルズ製リーバイスの魅力をより深く理解できるでしょう。
ホワイトオーク工場独自の製法によって作られるデニムは、穿き込むことで自分の体に合った色落ちが実現します。これは、タテ糸にリングスパンを使用し、ロープ染色(アメリカで技術が磨かれた染色方法)を採用することにより、奥行きのある色落ちになるためです。
特徴的なのは「ヒゲ」と呼ばれる股上部分の縦じわです。これは立体感のある色落ちで、バキっとした濃淡が表れます。この濃淡はアタリ以外のインディゴを残すことがポイントで、洗濯に色落ち防止剤入りの洗剤を使えば、濃紺をキープしながらヴィンテージ顔のアタリも育てることができます。
ベルベルジン本店の店長が穿いている66モデルの例を見ると、1年穿いただけでも通称「ヒゲ」と呼ばれる立体感あるアタリが表れ、元祖色落ちのバキっとした濃淡が出始めていることがわかります。
新しいジーンズを購入する前に糊とともに折りジワを落とし、再度糊付けをしてから穿き始めるというプロセスも、独特の色落ちを生み出すためのテクニックです。そして極力水を通さず穿き続けることで、硬いデニムにシワを植え付け、そのシワの部分のインディゴが剥がれて白いアタリが出るのです。
このようにホワイトオーク工場製デニムの色落ちは、単なる経年変化ではなく、アート性すら感じさせる独特のプロセスを持っています。だからこそ、デニム愛好家はこのデニムに価値を見出すのです。

まとめ:リーバイスとコーンミルズの見分け方と価値ある特徴一覧
最後に記事のポイントをまとめます。
- コーンミルズは1891年設立のデニム生地メーカーで、ホワイトオークはその工場名
- 2004年にコーンミルズはコーンデニムに社名変更した
- リーバイスは1915年からコーンミルズの生地を使用開始
- 赤耳(セルビッジ)はコーンミルズ製リーバイスの代表的特徴
- コインポケット裏の赤耳確認はコーンミルズ製の有力な見分け方
- パッチに「WHITE OAK CONE DENIM」表記があれば本物の可能性が高い
- 2017年末のホワイトオーク工場閉鎖により希少価値が急上昇
- 現在のコーンデニム社はメキシコと中国に工場を持つ
- リーバイス501XXモデルはコーンミルズ製の象徴的存在
- コーンミルズ製とカイハラ製は織り方と色落ちの特徴に違いがある
- リーバイス501と511のコーンミルズ製は14オンスの厚手生地が特徴
- ホワイトオーク製デニムは独特の濃淡とヒゲが特徴的な色落ちをする
- タテ落ちはホワイトオーク製デニムならではの色落ち特性
- 「WHITE OAK」の表記がないモデルは全てアメリカ以外の生産デニムと考えるべき
- コーンミルズ・ホワイトオーク製のリーバイスは今後さらに価値が上がる可能性がある
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://www.leon.jp/fashions/6526
- https://note.com/mashiro_1111/n/n7f71fa7b808d
- https://www.aiirodenim.com/levis-conedenim-white-oak-13802/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11239854856
- https://ameblo.jp/holidaysinthesun20131002/entry-12195408373.html
- https://www.e-begin.jp/article/65927/
- https://www.fashionsnap.com/article/levis-pants-list/
- https://hurugiblog.com/levis501
- https://agingreport.net/2020/01/29/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9%EF%BC%94%E5%A4%A7%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%A6%8B%E5%88%86%E3%81%91%E6%96%B9-2/
- https://getalife.jp/levis501511-1241/