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リーバイス501xx 復刻と本物の見分け方、これさえ知れば古着屋でモノ申せる🔍

リーバイス501xx 復刻と本物の見分け方、これさえ知れば古着屋でモノ申せる🔍
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ヴィンテージデニムの世界で圧倒的な人気を誇るリーバイス501xxですが、「本物」のヴィンテージと「復刻版」を見分けることができないという悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。古着屋やオークションサイトで高額取引されるヴィンテージと、比較的手頃な価格で手に入る復刻版。見た目は似ていても、細部の違いやディテールに大きな差があります。

本記事では、リーバイス501xxの復刻版とヴィンテージの見分け方を徹底解説します。内タグ、ボタン裏の刻印、パッチ、赤タブなど、各部位ごとの特徴的な違いを写真付きで紹介。また、年代別の特徴や、偽物の見分け方まで網羅的に解説しているので、これを読めばリーバイスマニアにも負けない知識を身につけることができます。

記事のポイント!

  1. リーバイス501xxの復刻版とヴィンテージの基本的な違いを理解できる
  2. 内タグやボタン裏の刻印など、具体的な見分け方のポイントが分かる
  3. 年代別の特徴とその価値の違いを知ることができる
  4. 偽物と本物の見分け方も含めて、購入時の失敗を防ぐ知識が身につく

もくじ

リーバイス501xxとその復刻版について理解するポイント

  1. リーバイス501xx 復刻とは本物のヴィンテージを忠実に再現した製品
  2. リーバイス501xxの歴史は1873年から始まり時代ごとにデザインが変化
  3. 復刻版(LVC)とヴィンテージの価格差は歴史的価値の違い
  4. リーバイス501xxと501の違いはXXが生地の特徴を示すコード
  5. リーバイス501xx 復刻版には様々な年代モデルが存在する
  6. リーバイス大戦モデルは物資統制下で独特の仕様がある

リーバイス501xx 復刻とは本物のヴィンテージを忠実に再現した製品

リーバイス501xx 復刻版は、「LVC(Levi’s Vintage Clothing)」というリーバイス社の公式復刻ラインで生産されている製品です。これは過去の特定年代の501xxモデルを忠実に再現したもので、当時の製法や素材感をできるだけ近づけて製造されています。

復刻版は、入手困難となっているヴィンテージジーンズの魅力を現代においても体験できるように開発された製品です。実際のヴィンテージモデルは年々数が減り、状態の良いものは高値で取引されるため、一般の方が手を出しにくいのが現状です。そこでリーバイス社は、かつての名作モデルを復刻してファンに提供しています。

LVCラインの復刻版は、1940年代、1950年代、1960年代など、様々な年代のモデルが再現されており、それぞれの時代の特徴的なディテールやシルエットを備えています。例えば、1955年モデルは「ギャラ入り紙パッチ」と呼ばれる特徴を持ち、1966年モデルは「66モデル」として知られています。

復刻版は新品の状態で購入できるため、サイズの選択肢も豊富で、自分に合ったジーンズを見つけやすいというメリットがあります。また、価格もヴィンテージモデルと比べると比較的手頃で、3万円前後で入手可能な場合が多いです。

ただし、復刻版はあくまで「再現品」であり、本物のヴィンテージとは素材や縫製、経年変化の仕方などに違いがあります。本物のヴィンテージが持つ歴史的な価値や希少性には及ばない点を理解しておく必要があるでしょう。

リーバイス501xxの歴史は1873年から始まり時代ごとにデザインが変化

リーバイスの歴史は1873年、リーバイ・ストラウスがジェイコブ・デイビスと共にデニムパンツに特許を取得したところから始まります。当時は金鉱で働く労働者向けの丈夫なワークパンツとして誕生し、501xxという品番が登場したのは1890年のことです。

「XX」の部分は、当初は「エクストラ エクストラ ヘビー」の略称として、当時としては最も重厚なデニムを使用していることを示していました。しかし後にインディゴ染料だけで染め上げた最高ランクの生地「エクストラ エクシード」の略称に意味が変わったと考えられています。

1915年からは、ノースキャロライナ州のコーンミルズ社が生産を請け負い、このデニム生地はリーバイス社に独占的に供給されるようになりました。この提携関係は長年続き、コーンミルズのデニムはリーバイスの象徴的な存在となりました。

501xxは時代とともに様々な変化を遂げてきました。第二次世界大戦中の1942年から46年には、物資統制により簡素化されたデザインの「大戦モデル」が生産されました。1946年から66年頃までの「XXモデル」は、多くのデニム愛好家から「501の完成形」と称されるほど完成度の高いデザインとなりました。

1960年代後半から73年までの「ビッグEモデル」では、赤タブのLEVI’Sの「E」が大文字表記されていたことが特徴です。その後、1973年から80年頃の「66モデル」へと進化し、時代によって細部のディテールに様々な変更が加えられてきました。

こうした歴史的変遷を理解することは、ヴィンテージと復刻版を見分ける上でも重要な知識となります。各時代の特徴を知っておくことで、より正確な年代判別や価値の判断が可能になるでしょう。

復刻版(LVC)とヴィンテージの価格差は歴史的価値の違い

リーバイス501xxのヴィンテージモデルと復刻版(LVC)の間には、明らかな価格差が存在します。復刻版は一般的に3万円程度で購入できますが、本物のヴィンテージモデルは状態や年代によって10万円以上、良好な状態のデッドストック(未使用品)であれば60万円以上の値が付くこともあります。

この価格差の最大の理由は、歴史的価値と希少性にあります。オリジナルのヴィンテージモデルは、実際にその時代に製造されたものであり、年々数が減少していくという希少性を持っています。さらに、経年による色落ちや風合いは、現代の技術では完全には再現できない独特の魅力を持っています。

ヴィンテージジーンズの価格は、年代やコンディションによって大きく変動します。特に「ゴールデンサイズ」と呼ばれる人気のサイズ(ウエスト32~34、レングス30前後)は需要が高く、さらに高値で取引される傾向があります。また、色落ちが少なく濃い色を保っているものや、ダメージが少ないものほど希少性が高く評価されます。

一方、復刻版は現代の工場で大量生産されているため、希少性はあまりありません。しかし、ヴィンテージの雰囲気を楽しみたいけれど高額なヴィンテージには手が出せないという方にとっては、コストパフォーマンスに優れた選択肢と言えるでしょう。

また、復刻版は新品で購入できるため、自分の好みのサイズが簡単に手に入るというメリットもあります。ヴィンテージ市場では希望のサイズを見つけること自体が難しい場合もあるため、この点は大きなアドバンテージです。

価格差は単なる「新旧の違い」ではなく、歴史的文脈、希少性、そして市場の需要と供給のバランスによって生まれていることを理解しておくと良いでしょう。

【501】復刻版(LVC)とヴィンテージの価格差は歴史的価値の違い

リーバイス501xxと501の違いはXXが生地の特徴を示すコード

リーバイス501xxと501の違いを理解するには、まず「XX」が何を意味するのかを知る必要があります。この「XX」は単なる型番の一部ではなく、使用されている生地の特性を示すコードなのです。

「XX」は元々「エクストラ エクストラ ヘビー」の略であり、当時としては最も重厚なデニムを用いたことを示していました。1870年代のジーンズ誕生当初は、アモスケイグ社の生地が使用されていましたが、1915年からはノースキャロライナ州のコーンミルズ社のデニムが使われるようになりました。その後、より重いオンス数の生地が一般的になると、「XX」の意味は「エクストラ エクシード」(優れた品質を超えた)の略として再解釈されるようになったと考えられています。

1966年頃を境に、リーバイス社は品番から「XX」を外し、単に「501」と表記するようになりました。この変更は単なる表記の簡略化ではなく、デニム素材や製造工程に関わる変化を反映していたと言われています。

501xxと501の主な違いとしては、以下のポイントが挙げられます:

  1. 生地:501xxはコーンミルズ社の赤耳セルビッジデニムを使用しており、より重厚で剛性のある風合いが特徴です。
  2. ディテール:501xxには隠しリベットやV字ステッチなど、ヴィンテージ特有のディテールが多く見られます。
  3. 縫製:501xxは当時の技術的制約もあり、特徴的な縫製方法が用いられています。
  4. 色落ち:501xxのインディゴ染料や染色方法は現代のものとは異なり、経年変化の仕方も独特です。

現代の一般的な501は、これらヴィンテージ特有の特徴が簡略化されたり、現代の製造技術に合わせて変更されたりしています。そのため、「XX」の有無は単なる記号の違いではなく、ジーンズとしての性質や品質の違いを示す重要な指標となっているのです。

リーバイス501xx 復刻版には様々な年代モデルが存在する

リーバイス501xx 復刻版(LVC)には、様々な時代のモデルが再現されており、それぞれが当時の特徴を忠実に再現しています。主要な復刻モデルをいくつか見ていきましょう。

まず「1947年モデル」は、第二次世界大戦後に生産が再開されたモデルの復刻です。このモデルは戦時中の物資統制が解除され、リーバイスが本来の姿に戻った象徴的なモデルとされています。バックポケットのアーキュエイトステッチが復活し、ほぼ現代のジーンズの原型が完成した時期のモデルです。

「1955年モデル」は「ギャラ入り紙パッチ」が特徴で、Every Garment Guaranteed(すべての商品を保証します)という表記がパッチに記載されていました。この時期のジーンズはシルエットがきれいで、バックポケットの形状も整っており、現代的な美しさと古き良き時代の雰囲気を併せ持つモデルとして人気があります。

「1966年モデル」は通称「66モデル」と呼ばれ、XXの表記がなくなり単に「501」と表記されるようになった過渡期のモデルです。このモデルから内側に取り扱い表示のタグが付くようになり、近代的なジーンズへの転換点とも言えるモデルです。

「大戦モデル」は1942年から46年にかけて生産されたモデルの復刻で、物資統制の影響を受けた簡略化されたデザインが特徴です。通常は金属リベットで補強されるコインポケットのリベットが省略されていたり、バックポケットのアーキュエイトステッチがペイントで描かれていたりするなど、戦時中ならではの特徴を持っています。

これらの復刻モデルは、見た目だけでなく当時の製法や素材感にもこだわって再現されており、各時代のリーバイスの特徴を体験できる貴重なラインナップとなっています。自分の好みや着用したい時代のスタイルに合わせて選ぶことができるのも、復刻版の魅力の一つと言えるでしょう。

リーバイス大戦モデルは物資統制下で独特の仕様がある

第二次世界大戦中の1942年から1946年にかけて製造された「大戦モデル」は、リーバイスの歴史の中でも特異な存在です。通称「WWII(World War II)モデル」とも呼ばれ、戦時下の物資統制の影響を大きく受けたデザインが特徴となっています。

この時期、アメリカでは戦争遂行のために様々な物資の使用が制限されていました。リーバイスのジーンズも例外ではなく、多くの部分で簡略化や代替素材の使用を余儀なくされました。リーバイス社はこの変更を示すため、品番の頭に「S」(Simplified=簡素化された)の文字を加え、「S501XX」として販売していました。

大戦モデルの主な特徴は以下の通りです:

  1. コインポケットのリベットの省略:通常、コインポケットには金属リベットで補強されていますが、大戦モデルではこれが省略されています。
  2. バックポケットのアーキュエイトステッチの変更:通常はミシンで縫われるアーキュエイトステッチが、ステンシルペイントで描かれるように変更されました。ただし、このペイントは洗濯によって消えてしまうため、現存するヴィンテージでは無地になっていることが多いです。
  3. 簡素化されたボタン:月桂樹が刻印された廉価なボタンや無地のドーナツ型ボタンなど、通常とは異なる既製パーツが使用されました。
  4. フライボタンの削減:通常より少ないボタン数のフライフロントとなっています。
  5. 代替素材の使用:ポケットの裏地などに、軍用ヘリンボーンツイルやチェックのシャツ地などが使われています。
  6. 赤タブのデザイン:この時期の赤タブは片面のみにブランド名が織り込まれており、裏面は無地という「片面タブ」が特徴です。

これらの特徴は、物資を節約しつつも機能性を保つための工夫であり、時代の制約の中で生まれた独特のデザインとなっています。特に、ペイントされたアーキュエイトステッチやコインポケットのリベットがない点は、この時期のみの特徴として、ヴィンテージファンの間では重要な識別ポイントとなっています。

復刻版の大戦モデルでは、これらの特徴が忠実に再現されており、歴史的背景を持つモデルとして人気があります。ただし、当時の代替素材や製法を完全に再現することは難しく、一部現代的な要素も含まれている点には注意が必要です。

リーバイス501xx 復刻版とヴィンテージの見分け方とそのポイント

  1. 内タグで見分ける方法は日本語表記と電話番号の有無
  2. ボタン裏の刻印はアルファベットや数字のパターンで判別可能
  3. パッチの種類や印字で生産時期を判断できる
  4. 赤タブのデザインはビッグEか小文字eかで区別できる
  5. リベットの細部にはヴィンテージと復刻で違いがある
  6. ステッチの色と素材が復刻版とヴィンテージで異なる
  7. リーバイス501xx 偽物の見分け方は素材とディテールに注目
  8. バックポケットの形状は年代によって特徴がある
  9. セルビッジ(赤耳)の特徴はヴィンテージと復刻で微妙に異なる
  10. リーバイス501xx 相場は年代とコンディションで大きく変動する
  11. コレクターが注目するディテールは価値を左右する
  12. まとめ:リーバイス501xx 復刻版の見分け方は細部の違いを知ることが鍵

内タグで見分ける方法は日本語表記と電話番号の有無

リーバイス501xxの復刻版とヴィンテージを見分ける最も簡単な方法の一つが、内タグのチェックです。内タグとは、ジーンズの左側のサイドシームに付いているタグのことで、ここに記載されている情報から多くのことがわかります。

ヴィンテージのリーバイスの内タグは、すべて英語で記載されているのが特徴です。1970年代から80年代にかけてのモデルでは、サイズ情報や素材、製造国などが英語のみで記載されています。また、製造年が1桁のみ表記されていたり(例:「7」は1977年を表す)、独特のフォントやレイアウトが使用されていたりします。

対照的に、復刻版や現行モデルの内タグには、日本語の表記や電話番号が記載されていることが多いです。これは日本向けの商品には日本の法律に基づいた表示が必要なためで、例えば「綿100%」といった日本語の素材表示や、お客様相談窓口の電話番号などが記載されています。

また、内タグから製造年月を判別することも可能です。例えば1980年後半のモデルでは、タグの下部に製造年月を示す数字が記載されています。「107」という表記があれば、「7」は1987年、「10」は10月を示しており、1987年10月製造ということになります。

ただし、内タグは取れてしまっていたり、意図的に切り取られていたりすることもあるので、他の部分も併せて確認することが重要です。また、古い復刻版の中には内タグの作りがヴィンテージに非常に近いものもあるので、内タグだけで判断せず、他のディテールも含めて総合的に判断することをおすすめします。

さらに、1974年以前のヴィンテージモデルには内タグ自体が付いていないことも知っておくべき重要なポイントです。そのため、内タグがないからといって必ずしも偽物やタグが切り取られたわけではなく、むしろ古いヴィンテージである可能性も考慮する必要があります。

ボタン裏の刻印はアルファベットや数字のパターンで判別可能

リーバイス501xxを見分ける上で重要な手がかりとなるのが、トップボタン(ウエストの一番上のボタン)裏に刻印された記号や数字です。この刻印は製造工場の管理番号を示していると言われており、年代や生産国の判別に役立ちます。

ヴィンテージのリーバイスのボタン裏の刻印パターンは以下のように分類できます:

  1. アルファベット1文字(例:K, W, E, S)
  2. 1桁~3桁の数字(例:6, 16, 524)
  3. 3桁の数字+アルファベット(例:524M)
  4. 刻印なし

これらの刻印は主に1950年代から70年代のヴィンテージモデルに見られます。特に「E」(カリフォルニア州エルパソ工場)や「16」(ミシシッピ州ボールドウィン工場)といった刻印は、コレクターの間で人気があります。

一方、復刻版や現行モデルのボタン裏の刻印パターンは主に以下の2種類です:

  1. アルファベット+数字(例:J22)
  2. 4桁の数字(例:4420)

特に日本企画のモデルには「J」のアルファベットが先頭に付くことが多いです。

ただし、例外も存在します。特に注意すべきは「555」という刻印で、これはアメリカのバレンシア工場の番号を示し、1996年~2003年の間に製造された復刻モデル(初期のLVC)の番号です。バレンシア工場製は最後のアメリカ製としても知られており、人気が高いモデルです。

また、工場番号によって色落ちの特性が異なるという説もあります。例えば「16」工場製のモデルは特有の色落ちをすることで知られており、コレクターにとっては重要な判断材料となっています。

ボタン裏の刻印は、穿いている状態では確認できない部分ですが、購入時やコレクション管理の際には重要なチェックポイントとなります。ただし、刻印だけで年代を完全に特定することは難しく、他のディテールとの照合が必要です。

パッチの種類や印字で生産時期を判断できる

リーバイス501xxの右ウエスト部分に付いているパッチ(ラベル)は、生産時期を判断する上で非常に重要な手がかりとなります。パッチの素材、デザイン、そして印字の内容によって、おおよその年代を特定することができます。

パッチの素材による年代判別:

  • 革パッチ:1886年~1957年頃まで使用
  • 紙パッチ:1955年頃~現在まで使用

1950年代中盤は革パッチから紙パッチへの移行期であり、どちらの素材も使用されていました。紙パッチへの変更は、パッチが欠損しやすいことへの対策だったと言われています。

パッチの印字内容による年代判別:

  1. 「Every Garment Guaranteed」(~1962年頃)
    • 通称「ギャラ入り」と呼ばれ、商品が破れた場合に新品と交換するサービスを行っていた時代のもの
    • XX表記があり、「501XX」と記載されている
  2. 初期の紙パッチ(1962年~1965年頃)
    • 「Every Garment Guaranteed」の文字が消え、代わりに「Made in U.S.A.」の表記が中央に
    • 後期になると「100% COTTON Made in U.S.A. WPL 423」と記載
  3. XX表記の消失(1966年~1967年頃)
    • 品番から「XX」が消え、単に「501」と記載
    • 移行期には旧品番が小さく印字された「ダブルネーム」仕様も
  4. タイプ物(1967年~1969年頃)
    • 品番の上にA, S, F, Iなどのアルファベットが印字
    • 出荷先や品質ランクを示すと言われているが、正確な意味は不明
  5. ケアインストラクション時代(1970年~1990年代)
    • 「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」の文字が印字
    • 内側に取り扱い表示のタグが付くことを示す
    • 70年代~80年代中期は黒字、80年代中期以降は赤字で印刷

これらのパッチの特徴は、リーバイスのヴィンテージを見分ける上で非常に重要な指標となります。特に「ギャラ入り」や「タイプ物」といったヴィンテージ特有の表記があれば、ほぼ間違いなく本物のヴィンテージと判断できます。

復刻版のパッチは、見た目はヴィンテージに似せていますが、印刷の質感や色味が異なる場合が多いです。また、復刻版にも「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」などの表記はありますが、日本語の取り扱い表示や現代的な素材表記が追加されていることが多いです。

パッチは経年劣化で判読が難しくなっていることも多いですが、わずかに残った印字からでも年代判別の手がかりを得ることができる重要な部位です。

【501】パッチの種類や印字で生産時期を判断できる

赤タブのデザインはビッグEか小文字eかで区別できる

リーバイス501xxのもう一つの重要な特徴が、バックポケットに付いている赤いタブ(レッドタブ)です。このタブのデザインは時代によって変化しており、ヴィンテージと復刻版を見分ける重要な手がかりとなります。

赤タブの変遷を時代順に見ていきましょう:

  1. 片面タブ(1936年~1950年代前半)
    • リーバイスが初めてタブを導入した時期
    • 表側にのみ「LEVI’S」と刺繍され、裏側は無地
    • レジスターマーク(®)はなし
  2. 均等Vの両面タブ(1953年~1965年頃)
    • 両面に「LEVI’S」の刺繍が入るようになる
    • 「V」の字が左右対称(均等)
    • レジスターマーク(®)が付く
  3. 不均等Vのビッグe両面タブ(1966年~1973年頃)
    • 「V」の字が左右非対称になる(右側が細い)
    • 「E」は依然として大文字表記
  4. スモールeタブ(1974年以降)
    • 「LEVI’S」が「Levi’s」に変わり、「E」が小文字の「e」に
    • 現行モデルでもこの小文字「e」が使用されている

赤タブで最も重要なポイントは「ビッグE」か「スモールe」かという点です。1973年以前の「E」が大文字表記されているものが「ビッグE」と呼ばれ、ヴィンテージとして高い価値を持ちます。1974年以降は「e」が小文字になり、これが現代まで続いています。

復刻版(LVC)では、復刻する年代のモデルに合わせたタブデザインが使用されています。例えば1955年モデルの復刻版では、均等Vのビッグe両面タブを採用しています。しかし、復刻版のタブは素材や縫製方法が本物のヴィンテージとは若干異なり、新しさが感じられることが多いです。

また、赤タブは経年変化によって丸まったり色あせたりすることが多く、ヴィンテージの赤タブは独特の風合いを持っています。一方、復刻版の赤タブは比較的新しく見え、色も鮮やかな傾向があります。

赤タブにはバリエーションも存在します。例えば、リーバイスが赤タブ自体の商標権を示すため、10本に1本程度の割合で「®」のみが刺繍された「レジスターマークのみ」のタブを混ぜていたこともあります。また、デニム以外の素材に使われるオレンジタブ、白タブ、黒タブなども存在します。

赤タブは目に見える部分なので、ヴィンテージと復刻版を見分ける際の重要なチェックポイントとなります。

リベットの細部にはヴィンテージと復刻で違いがある

リベットは、リーバイスジーンズの強度を高めるために使用される金属の留め具で、その細部の違いがヴィンテージと復刻版を見分ける重要な手がかりとなります。特に注目すべきは「隠しリベット」と「リベットの素材」です。

隠しリベットとは、バックポケットの付け根に使用されているリベットで、外側からは見えず内側からのみ確認できるものを指します。この隠しリベットは1937年から1966年頃までのモデルに使用されており、ヴィンテージかどうかを判断する重要な指標となっています。

ヴィンテージの隠しリベットは経年変化により独特の色味を帯びていることが多く、復刻版と比べるとより濃い色をしている傾向があります。また、リベットの厚みや形状も微妙に異なり、ヴィンテージのものはより手作業感が感じられます。

さらに、リベットの素材にも時代による変化があります。1963年頃までは鉄の銅メッキが使用されていましたが、その後アルミ素材に変更されました。この変更はコストダウンが目的だったとも言われています。復刻版では、再現する年代に合わせた素材が使用されていますが、ヴィンテージほど経年変化の味わいはありません。

スレーキ(ポケットの裏地)の補強用リベットも重要なチェックポイントです。1950年代中盤までのギャラ入り紙パッチ時代は銅リベットが使用され、1960年代前半のギャラ無し紙パッチ期にはアルミリベットに変更されています。復刻版では、対象年代に合わせた素材が使用されますが、ヴィンテージのような経年変化や酸化の痕跡はありません。

コインポケットのリベットも見分けるポイントになります。ヴィンテージでは使用と洗濯を繰り返すことでコインポケット部分に独特のアタリ(縦のしわ)が生じます。この「稲妻」と呼ばれるアタリは、リーバイスを模倣するブランドでも再現が試みられるほど特徴的なものですが、復刻版では新品の場合このアタリがなく、平坦な状態になっています。

リベットは機能的な部品でありながら、ヴィンテージの価値を左右する重要な要素となっています。特に隠しリベットの有無は、66モデル以前のヴィンテージかどうかを判断する決定的な証拠となります。

ステッチの色と素材が復刻版とヴィンテージで異なる

リーバイス501xxのステッチ(縫い糸)の色と素材は、ヴィンテージと復刻版を見分ける上で重要なポイントです。ステッチの違いは一見些細なようですが、全体の印象に大きな影響を与えます。

ヴィンテージのリーバイスは、ほぼすべての部位に黄色(イエロー)のステッチが使用されています。これは綿糸を使用しており、経年により色あせや糸切れが生じやすい特徴があります。特に古いモデルほどイエローステッチが多く使われる傾向があり、これはヴィンテージジーンズを判別する一つの基準となっています。

一方、復刻版(LVC)では、オレンジ色と黄色のステッチが混在して使用されていることが多いです。また、素材も綿糸ではなく、ポリエステルなどの化学繊維が混合されたものが使われている場合が多いです。これは耐久性を高めるための変更と考えられますが、ヴィンテージの風合いとは異なる印象を与えます。

特徴的なステッチの一つが、トップボタン脇に施されるV字のステッチです。これはミシンに返し縫い機能がなかった1960年代までのモデルに見られるヴィンテージ特有の縫製仕様で、この時代のヴィンテージの証と言われています。復刻版でもこのV字ステッチは再現されていますが、縫製の精度や糸の張り具合に微妙な違いがあります。

また、バックポケットのアーキュエイトステッチも重要なチェックポイントです。ヴィンテージでは綿糸が使用されており、穿き込むうちに糸が切れたり抜けたりすることが多いですが、復刻版ではポリエステルなどの強度の高い糸が使用されているため、長期間穿いても綺麗に残っていることが多いです。そのため、色落ちが進んでいるのにアーキュエイトステッチが綺麗に残っている場合は、復刻版である可能性が高いと言えます。

さらに、1977年頃を境にバックポケット裏のステッチがシングルステッチからチェーンステッチに変更されています。このディテールも年代判別の手がかりとなり、シングルステッチなら1977年以前、チェーンステッチなら1977年以降と判断できます。

ステッチの色と素材の違いは、一見些細なようでも全体の風合いや経年変化の仕方に大きく影響します。復刻版では耐久性を重視して素材が変更されている部分もあり、これがヴィンテージと復刻版を見分ける重要な手がかりとなります。

リーバイス501xx 偽物の見分け方は素材とディテールに注目

リーバイス501xxの偽物を見分けるには、素材の質感とディテールの精度に注目する必要があります。本物のリーバイス(ヴィンテージや正規の復刻版)と偽物の間には、いくつかの明確な違いがあります。

まず、生地の質感をチェックしましょう。本物のリーバイスは、コーンミルズ社などの高品質なデニムが使用されており、独特の風合いと重厚感があります。特にヴィンテージや復刻版では、耳部分に赤いライン(赤耳/セルビッジ)が入っている特徴があります。偽物は往々にして安価なデニム生地が使用されており、触感や見た目に違和感があることが多いです。

次に、パッチ(ラベル)をチェックします。本物のパッチは印刷の質が高く、色合いや文字のバランスが整っています。偽物は印刷がにじんでいたり、文字のフォントが不自然だったりすることがあります。また、特に日本向けの製品には日本語表記がありますが、偽物では日本語が不自然だったり、英語のみの表記になっていたりすることがあります。

内タグも重要なチェックポイントです。本物の内タグは縫製が丁寧で、印字もクリアです。偽物は内タグの素材が安っぽかったり、印字がかすれていたりすることがあります。また、製造年月の表記方法も本物は一定のルールがありますが、偽物ではそのルールが守られていないことが多いです。

ボタンやリベットの細部も見逃せません。本物のボタンやリベットは鋳造の質が高く、刻印も精密です。偽物のボタンやリベットは表面処理が粗かったり、刻印が不鮮明だったりすることがあります。特にトップボタン裏の刻印は重要で、本物の刻印パターンとは異なる番号や文字が刻印されていることがあります。

縫製の質も大きな違いです。本物のリーバイスは、縫製が非常に丁寧で、ステッチのピッチ(針目の間隔)も均一です。偽物は縫製が粗かったり、ステッチが歪んでいたりすることがあります。特にバックポケットのアーキュエイトステッチの形状や配置は、偽物では不正確なことが多いです。

価格も判断材料の一つです。あまりにも安価で販売されている501xxは、偽物である可能性が高いです。特にヴィンテージや復刻版(LVC)は一定の価格帯で取引されており、それを大きく下回る価格は注意が必要です。

最後に、購入先も重要です。正規販売店や信頼できるヴィンテージショップから購入するのが最も安全です。不明なオンラインショップや海外の怪しいサイトからの購入は、偽物を掴まされるリスクが高まります。

偽物の技術も年々向上していますが、細部にこだわって作られている本物のリーバイスは、やはり品質の差が出てくるものです。少しでも違和感を感じたら、複数のポイントをチェックして総合的に判断することが大切です。

バックポケットの形状は年代によって特徴がある

リーバイス501xxのバックポケットの形状は、年代によって特徴的な変化があり、ヴィンテージの真贋判断や年代特定の重要な手がかりとなります。バックポケットのデザインは機能性と美観のバランスから生まれており、時代とともに徐々に変化してきました。

まず、バックポケットの最も特徴的な要素は「アーキュエイトステッチ」と呼ばれる弧を描く装飾的な縫い目です。このステッチは1873年の誕生時から現在まで続くリーバイスの象徴的なデザインですが、第二次世界大戦中の物資統制時には一時的に省略され、ステンシルペイントで代用されていました。

年代ごとのバックポケットの特徴を見ていきましょう:

  1. 大戦モデル(1942年~1946年):
    • アーキュエイトステッチがなく、ペイントで代用
    • 洗濯で消えてしまうため、現存するモデルのほとんどは無地の状態
  2. XXモデル(1947年~1966年):
    • アーキュエイトステッチの中央でステッチが交差する「ダイヤモンドポイント」が特徴
    • 初期のものは比較的いびつな形状だが、時代が進むにつれて整った形に
  3. ビッグEモデル(1966年~1973年):
    • アーキュエイトステッチのピッチ(針目の間隔)が倍増
    • ステッチの色が黄色から金茶色に変更
  4. 66モデル(1973年~1980年頃):
    • 前期はバックポケット入口の折り返し部分がシングルステッチ
    • 後期(1978年頃~)はチェーンステッチに変更
    • 前期は縦落ちする傾向があり、色合いにも深みがある

現在のLVCの復刻版では、それぞれの時代のバックポケットの特徴が再現されています。例えば、1947年モデルの復刻版はややいびつなバックポケットの形状が特徴で、1955年モデルはより整った形状になっています。1966年モデルになるとさらに現代的な形状に近づいています。

注目すべきは、ヴィンテージのアーキュエイトステッチは綿糸が使用されているため、穿き込むうちに抜けたり切れたりしやすい特性があります。一方、復刻版では耐久性を考慮してポリエステルなどの合成繊維が使用されていることが多く、長期間穿いても綺麗に残りやすいです。そのため、色落ちが進んでいるのにアーキュエイトステッチが完璧に残っている場合は、復刻版である可能性が高いと判断できます。

また、バックポケットの配置位置も年代によって微妙に異なります。初期のモデルはポケットが比較的高い位置に付いていましたが、時代が下るにつれて徐々に低い位置になっていく傾向があります。

バックポケットは目に見える部分なので、年代判別や復刻版との見分けにおいて重要なチェックポイントです。形状のバランスだけでなく、ステッチの色やピッチ、縫製方法にも注目すると、より正確な判断ができるでしょう。

セルビッジ(赤耳)の特徴はヴィンテージと復刻で微妙に異なる

セルビッジ(selvedge)とは、デニム生地の両端の耳部分を指し、リーバイス501xxでは「赤耳」と呼ばれる赤いラインが特徴的です。このセルビッジの特徴は、ヴィンテージと復刻版を見分ける重要なポイントとなります。

伝統的なシャトル織機で織られたデニムには、生地の両端に耳ができます。リーバイスのデニムでは、この耳の部分に赤い糸が織り込まれており、「赤耳」と呼ばれる特徴的なデザインになっています。この赤耳は裾を折り返したときに見える部分で、リーバイスのデニムを象徴する要素の一つとなっています。

ヴィンテージと復刻版のセルビッジを比較すると、いくつかの違いが見られます:

  1. セルビッジの幅: ヴィンテージと復刻版でセルビッジの全体的な幅はほぼ同じですが、白い部分と赤い部分の割合が異なることがあります。復刻版では白い部分が大きい傾向があります。
  2. 赤い糸の色合い: ヴィンテージでは経年による退色で赤い糸が薄くなったり、ほとんど見えなくなっていることもあります。一方、復刻版は比較的新しいため、赤い糸が濃く鮮やかに残っていることが多いです。
  3. 質感と風合い: ヴィンテージのセルビッジは、長年の使用と洗濯により独特の風合いを持っています。復刻版は新しいものでもヴィンテージ風の風合いを再現しようとしていますが、本物のヴィンテージが持つ経年変化の自然さには及ばないことが多いです。
  4. アタリ(色落ちによる模様): セルビッジ部分に現れるアタリは、ヴィンテージと復刻版で似ていることもありますが、ヴィンテージの方がよりくっきりとしたアタリが出る傾向があります。これは洗い方や穿き方によっても変わりますが、生地自体の特性も影響しています。
  5. 耳幅の違い: 特定の年代やモデルでは、セルビッジの幅が広いものや狭いものがあります。例えば、555工場で製造された復刻版は耳幅が広いという特徴があります。

セルビッジは1980年代までのモデルに限られ、それ以降に発売されたモデルからは赤耳が無くなりました。1983年から1986年頃までが赤耳を持つヴィンテージリーバイスの最終モデルとされています。

セルビッジの特徴は、リーバイス501xxが本物のヴィンテージかどうか、どの年代のものかを判断する重要な手がかりとなります。ただし、セルビッジだけでなく、他のディテールと合わせて総合的に判断することが重要です。現在のLVCでは、本物のヴィンテージに近い赤耳が再現されていますが、微妙な違いを見分けることで、より正確な判断ができるようになります。

リーバイス501xx 相場は年代とコンディションで大きく変動する

リーバイス501xxの相場は、年代やコンディション、サイズなどの要素によって大きく変動します。特にヴィンテージモデルは希少価値が高く、状態の良いものほど高値で取引される傾向があります。

まず、年代別の相場を見てみましょう:

  1. 1950年代以前のモデル: 最も希少で価値の高い時代のモデルです。特に大戦前や大戦モデルは極めて希少で、状態の良いものであれば数十万円から数百万円という高値がつくことがあります。1902年製の501XXは750万円で取引された記録もあります。
  2. 1950年代~1960年代前半(XXモデル): ギャラ入り紙パッチやギャラなし紙パッチのモデルで、状態の良いものなら10万円~50万円程度で取引されることが多いです。特に「オフセットベルトループ」や「隠しリベット」などの特徴を持つモデルは価値が高いです。
  3. 1960年代後半~1970年代前半(ビッグEモデル): 比較的入手しやすいモデルですが、それでも状態の良いものは5万円~20万円程度で取引されています。「ビッグE」や「均等V」などの特徴があるモデルは人気があります。
  4. 1970年代後半~1980年代前半(66モデル): 66前期は3万円~10万円程度、66後期は2万円~7万円程度が相場です。赤耳があり、ある程度ヴィンテージ感を楽しめる入門機としても人気があります。
  5. 復刻版(LVC): 新品で3万円前後が標準的な価格です。中古市場では1万円~2万円程度で取引されることが多いですが、限定モデルやコラボレーションモデルは希少性によってはそれ以上の価格がつくこともあります。

コンディションも価格を大きく左右する要素です:

  • デッドストック(未使用品):最も価値が高く、特にヴィンテージモデルの場合は通常の数倍の価格になることもあります。
  • 色落ちの程度:濃い色を保っているものほど希少で価値が高いとされます。
  • ダメージの有無:破れや穴、修復痕がないものほど価値が高くなります。
  • 付属品の有無:オリジナルのタグやフラッシャー(紙タグ)が残っていると価値が上がります。

サイズもまた重要な要素です。「ゴールデンサイズ」と呼ばれるウエスト32~34インチ、レングス30インチ前後のサイズは需要が高く、それだけで10~20万円価格が上乗せされることもあります。

市場の動向や流行によっても価格は変動します。近年は東南アジアでもヴィンテージリーバイスがブームとなっており、日本国内の価格にも影響を与えています。また、特定のモデルや年代が再評価されることで、突然価格が上昇することもあります。

購入を検討する際は、複数の販売サイトや実店舗で相場を確認し、コストパフォーマンスを考慮することが大切です。特にヴィンテージは、個体差が大きいため、実物を確認してから購入することをおすすめします。

コレクターが注目するディテールは価値を左右する

リーバイス501xxのコレクターが注目するディテールは多岐にわたり、これらの要素が揃っているかどうかで価値が大きく変わることがあります。特に希少なディテールや特定の年代だけに見られる特徴は、コレクターの間で高く評価されます。

コレクターが特に注目するディテールをいくつか紹介します:

  1. 隠しリベット(1937年~1966年): バックポケットの付け根に使用されている隠しリベットは、1937年から1966年頃までのモデルに見られる特徴です。これがあるだけで価値が大きく上がることがあります。
  2. ビッグE(1971年以前): 赤タブの「LEVI’S」の「E」が大文字表記のものが「ビッグE」と呼ばれ、1971年以前のモデルの証とされています。小文字「e」になった後期モデルよりも価値が高いです。
  3. 片面タブ(1950年代前半以前): 赤タブの片面だけに「LEVI’S」と刺繍されたもので、初期のモデルにのみ見られる特徴です。両面に刺繍がある「両面タブ」よりも希少です。
  4. オフセットベルトループ(1950年代後半~1964年頃): 後ろの中心部のベルトループが中心からずれて付けられている特徴で、1950年代後半から1964年頃までの501XXに見られます。
  5. V字ステッチ(~1960年代): ボタン脇に施されたV字型のステッチは、ミシンに返し縫い機能がなかった時代の名残で、1960年代までのモデルに見られます。
  6. 足長R(1950年中頃~1960年代後半): ボタンに刻印された「LEVI STRAUSS & CO.」の「R」の左側の棒が長いデザインで、この時代特有のミスプリントのような特徴です。
  7. トップボタン裏の刻印: 「E」、「16」、「6」などの特定の工場番号は、色落ちの特性や生産背景から高く評価されることがあります。
  8. ギャラ入り紙パッチ(~1962年頃): 「Every Garment Guaranteed」の表記があるパッチで、初期のモデルの証です。
  9. タイプ物(1967年~1969年頃): 品番の上にA, S, F, Iなどのアルファベットが印字されたモデルで、その意味は明確ではありませんが希少性があります。
  10. バレンシア工場製(1996年~2003年): ボタン裏に「555」の刻印があるアメリカのバレンシア工場製のモデルは、最後のアメリカ製として人気があります。

これらのディテールが複数揃っているモデルは、特に高い価値を持ちます。例えば、ビッグEで隠しリベットがあり、オフセットベルトループを持つモデルは、希少性が高く評価されます。

また、コレクターは経年変化の美しさにも注目します。自然な色落ちや、穿き込みによる独特のアタリ(色の濃淡)は、そのジーンズが実際に使用され、歴史を刻んできた証として評価されることがあります。

ただし、過度に修復されたものや、リペア(修理)が多いものは価値が下がる傾向があります。自然な状態で保存されているものや、最小限の修復にとどまっているものが理想的とされます。

コレクターにとっては、単なるジーンズではなく歴史的アーティファクト(歴史的遺物)としての価値があるため、これらのディテールが揃っているかどうかは非常に重要なポイントとなります。

まとめ:リーバイス501xx 復刻版の見分け方は細部の違いを知ることが鍵

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. リーバイス501xx 復刻版(LVC)は本物のヴィンテージを忠実に再現した公式ラインである
  2. 内タグの日本語表記と電話番号の有無はヴィンテージと復刻版を見分ける重要なポイントである
  3. ボタン裏の刻印パターンはヴィンテージではアルファベットや1〜3桁の数字、復刻版ではアルファベット+数字または4桁の数字が基本である
  4. ヴィンテージのパッチにはEvery Garment Guaranteedなどの特徴的な表記があり年代判別の鍵となる
  5. 赤タブのデザインは1973年を境にビッグE(大文字)からスモールe(小文字)に変化した
  6. 隠しリベットの有無は1966年前後のモデルかどうかを判断する決定的な証拠である
  7. ヴィンテージは綿糸のイエローステッチ、復刻版は化学繊維混合のステッチが使われる傾向がある
  8. バックポケットの形状やアーキュエイトステッチの状態も年代や真贋判断の手がかりとなる
  9. セルビッジ(赤耳)は復刻版では白い部分が大きく赤い糸が鮮やかという違いがある
  10. ヴィンテージの価格は年代やコンディション、サイズによって数万円から数百万円まで大きく変動する
  11. 復刻版は新品で約3万円、ヴィンテージは同年代のモデルで10万円前後が相場である
  12. ゴールデンサイズ(W32-34、L30前後)は需要が高く価格も高くなる傾向がある
  13. 復刻版は細部まで忠実に再現されているが、素材や縫製方法に現代的な要素も含まれている
  14. 偽物の見分け方は生地の質感、パッチや内タグの印字、ボタン・リベットの刻印、縫製の質で判断できる

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  1. https://hurugiblog.com/levis-replica-or-vintage
  2. https://www.leon.jp/fashions/6526
  3. https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13177938748
  4. https://kaitorisatei.info/bwn/how-to-levis-vintage
  5. https://note.com/vintajin/n/n943224780ae4
  6. https://goodvibes9999.com/blog-entry-652.html
  7. https://jamtrading.jp/blogs/jam/12047433/
  8. http://blog.livedoor.jp/arkjeans/archives/1012615074.html
  9. https://ar.pinterest.com/pin/878976052272400341/
  10. https://especialistalipedema.com/en/contact/