リーバイスのジーンズを購入したら、最初の洗濯が非常に重要なことをご存知でしょうか？特にリジッド（未洗い）デニムの場合、最初の洗い方が今後の色落ちや縮み、そして長く愛用できるかどうかを大きく左右します。「洗った方がいいの？」「どうやって洗えばいいの？」というのは、多くの人が抱える疑問です。
一方で、リーバイスのジーンズをあえて洗わないという選択をする人もいます。リーバイスのCEOも「10年間洗っていない」と発言して話題になったほどです。しかし実は、適切なケアとしては定期的な洗濯が推奨されています。この記事では、リーバイスの最初の洗濯方法から、その後のケア、洗濯頻度まで徹底解説します。
ポチップ
記事のポイント！
- リーバイスのリジッドデニムを最初に洗う正しい方法とそのメリット
- ファーストウォッシュ後の縮みの目安と裾上げのタイミング
- リーバイスジーンズの洗濯頻度や2回目以降の洗い方のコツ
- デニムの色落ちや経年変化を楽しむための洗濯テクニック
リーバイスのジーンズは最初に洗濯するべき理由と方法
- 新品のリーバイスは最初に洗うべき理由は糊落としのため
- リジッドデニムの最初の洗い方は40℃のお湯につけることがポイント
- ファーストウォッシュでの洗濯機の使い方は裏返して洗うのがベスト
- 初めての洗濯で生じる縮みは約1〜2インチが一般的
- リーバイスの公式が推奨する最初の洗濯方法はシンプルで効果的
- 洗ってから裾上げすることで失敗を避けられる
新品のリーバイスは最初に洗うべき理由は糊落としのため
リーバイスの新品ジーンズ、特にリジッド（未洗い）デニムを購入したら、まず最初に洗濯することをおすすめします。その最大の理由は「糊落とし」にあります。デニムは製造工程上、生地を安定させるために糊が付けられています。この糊がついた状態では硬くて穿き心地も良くないため、市販されているほとんどのデニムはウォッシュ加工されています。
しかし、リジッドデニムと呼ばれる未洗いの状態で販売されているジーンズは、この糊がついたままの状態です。特有のバキバキ感を楽しみたい方もいますが、実はこの糊を落とすことで、デニム本来の風合いが出て、自分の体に馴染みやすくなります。
リーバイス公式サイトでも、「ジーンズは綿製品ですので適切なケアをしないと痛みが早くなります。また、洗濯をしないと雑菌が発生したり、生地切れ、異臭の元になりますので定期的な洗濯をお勧めします」と述べています。
洗濯することで、縮みを促し、自分のサイズに合わせることができるというメリットもあります。特にリジッドデニムは洗濯によって縮むことを前提に作られているので、サイズ選びの際には注意が必要です。
また、ファーストウォッシュをすることで、その後の色落ちのプロセスが始まり、自分だけの経年変化を楽しむことができるようになります。デニムファンの間では「儀式」とも呼ばれる大切なステップなのです。
リジッドデニムの最初の洗い方は40℃のお湯につけることがポイント
リジッドデニムのファーストウォッシュ（最初の洗濯）では、40℃前後のお湯につけるという方法が一般的です。これは冷水では溶けにくい糊をしっかりと落とすためです。具体的な手順は以下の通りです。
まず、浴槽や大きめのバケツに40℃～50℃程度のお湯を張ります。ジーンズのボタンやジッパーをすべて閉めて、裏返しにしてからお湯に浸します。この時、空気を抜いて全体にお湯が染み込むように軽く押し込むことがポイントです。デニムは浮いてくるので、2Lのペットボトルなどを重しとして使うと良いでしょう。
30分から1時間ほど浸け置きします。実はこの時間については諸説あり、30分程度という意見から「一晩」という極端な説まであります。一般的には1時間程度が適切とされていますが、糊がしっかり落ちることを優先すると良いでしょう。
浸け置き中に色素が溶け出してお湯が青や黄色っぽく変色することがありますが、これは正常な現象です。ただし、浴槽を使用する場合は色移りする可能性があるため、汚れても問題ない専用の容器を用意することをおすすめします。
なお、中温の水でも糊は落ちるという意見もありますが、40℃前後のぬるま湯の方が効果的と言われています。水温が高すぎると過度な色落ちや縮みの原因になるため、50℃以上の熱湯は避けましょう。
ファーストウォッシュでの洗濯機の使い方は裏返して洗うのがベスト
お湯での浸け置きが終わったら、次は洗濯機での洗浄に移ります。この時のポイントは、デニムを裏返したまま洗濯機に入れることです。裏返すことで表面のダメージを防ぎ、自然な色落ちを促すことができます。
洗濯機での洗浄では、基本的に洗剤は使わずに水洗いのみで行います。洗剤なしでもお湯での浸け置きと洗濯機の水流で十分に糊は落ちます。ただし、長期間穿き込んだ後の洗濯で汚れや臭いが気になる場合は、洗剤を使用しても問題ありません。
また、他の洗濯物と一緒に洗うと色移りの原因となるため、必ずデニム単独で洗濯してください。洗濯コースは「すすぎ数回＋脱水」で十分です。水温は特に気にする必要はなく、通常の設定で問題ありません。
洗濯後は形を整えることも重要です。特にセルビッジ（生地の耳）部分は洗濯後に丸まりやすいので、しっかりと伸ばしておきましょう。セルビッジが閉じた状態で乾かすと、クセがついて綺麗なサイドシームの色落ちが現れにくくなります。
脱水後のデニムは非常に重く、水分をたっぷり含んでいます。取り扱いには注意し、シワを作らないようにしましょう。脱水の時間はしっかりととるのがおすすめです。
初めての洗濯で生じる縮みは約1〜2インチが一般的
リジッドデニムの最大の特徴の一つが、洗濯による縮みです。特に最初の洗濯（ファーストウォッシュ）では、一番縮みが大きく出ます。リーバイス公式サイトによると、「リジッド（未洗い）ジーンズは１回目の洗濯で一番縮みが大きく出ます。生地の特性上バラつきはございますが、１回の洗濯で完全に縮みきることは稀です。」とのこと。
一般的には、リジッドデニムは1回目の洗濯で約1〜2インチ（約2.5〜5cm）縮むと言われています。特にウエストよりもレングス（丈）の縮みが大きく出る傾向があります。実際、LVC（リーバイス・ヴィンテージ・クロージング）の1955年モデルなどは、ファーストウォッシュで横幅が4cm、縦が6cmほど縮んだという報告もあります。
リーバイスの501XXの場合、モデルによって縮み率が異なります。例えば1937モデルや1947モデル、1955モデルなどでは縮み方が異なる可能性があるため、購入前に各モデルの縮み率を確認することをおすすめします。リーバイスの公式サイトには「縮みの大きな商品については、その目安を商品ページに記載しています」とありますので、参考にするとよいでしょう。
また、縮みはファーストウォッシュだけでなく、2回目、3回目の洗濯でも若干生じることがあります。ただし、ワンウォッシュ加工が施されているデニムは、購入時点ですでに収縮状態となっているので、家庭での洗濯ではほとんど縮みません。
縮みを考慮したサイズ選びが重要で、リジッドデニムを購入する際は通常よりも1〜2インチ（約1〜2サイズ）大きめを選ぶのが一般的です。「せっかくお気に入りのリジッドデニムを購入したのに、洗ったら縮んでしまって履けない…」といったことにならないよう、サイズ選びは慎重に行いましょう。
リーバイスの公式が推奨する最初の洗濯方法はシンプルで効果的
リーバイス公式サイトでは、最初の洗濯方法についてシンプルながらも効果的な方法を推奨しています。公式サイトによると、「最初は糊を落とす目的なので洗剤は使用せず、20度までの真水で商品を裏返しにし、フロントボタンやジッパーは閉めて洗濯をしてください。脱水をしっかりした後、ボタンやジッパーを外して裏返しのまま、赤耳部分を開いて干してください。」とあります。
この公式の方法は特別な道具や技術を必要とせず、家庭でも簡単に実践できるのが特徴です。特に初めてリジッドデニムを購入した方にとっては、まずはこの基本的な方法で試してみることをおすすめします。
また、リーバイスのスタッフが実際に行っている方法として、「最初のファーストウォッシュは裏返しでボタンもとめて冷水で洗剤を入れず洗ってます。乾燥は縮みの具合を見るため一番縮むリスクの少ない陰干しで様子を見ます」という意見もあります。
洗剤を使用しないのは、初回の洗濯では主に糊落としが目的であり、汚れを落とす必要がないためです。また、冷水や20度までの真水を使用するのは、急激な縮みや色落ちを防ぐためと考えられます。
リーバイス公式では、自然な色落ちを望む場合は「ジーンズは裏返しにして、ごく少量の洗剤または水のみにて洗濯をしてください」と説明しており、色落ちのプロセスを楽しむための配慮も感じられます。
洗ってから裾上げすることで失敗を避けられる
リジッドデニムを購入した際、多くの方が直面するのが裾上げのタイミングの問題です。結論から言うと、リジッドデニムの裾上げは、ファーストウォッシュ後に行うのがベストです。なぜなら、先述したとおり、リジッドデニムは最初の洗濯で大きく縮むからです。
リーバイスの公式サイトでも、「縮みの大きな商品については、その目安を商品ページに記載しています。ご購入前に必ずご確認ください」と注意喚起しています。この縮みを考慮せずに裾上げをしてしまうと、洗濯後に丈が短くなりすぎてしまう可能性があります。
実際の手順としては、まずリジッドデニムを購入し、ファーストウォッシュを行います。その後、自然乾燥させて縮みが安定したことを確認してから、好みの長さに裾上げをするのが理想的です。リーバイスのテーラーショップでは裾上げを無料で行っているので、活用するとよいでしょう。
ただし、中には複数回の洗濯を経てからでないと完全に縮みきらないデニムもあります。例えば「１回の洗濯で完全に縮みきることは稀です」とリーバイス公式サイトにもあるように、慎重を期すなら2〜3回洗ってから裾上げするという選択肢もあります。
また、裾上げの際は単に丈を詰めるだけでなく、ロールアップ（裾をまくる）した時のバランスも考慮して長さを決めるとよいでしょう。「ロールアップ前提のレングス、ジャストレングスなどお好みがあると思いますので履きこむ前にしっかりレングス調整を行いましょう」というアドバイスもあります。
結局のところ、リジッドデニムの裾上げは「洗って縮ませてから」が鉄則です。これを守ることで、理想の長さのジーンズを長く愛用することができます。
ポチップ
リーバイスの洗濯に関する頻度と継続的なケア方法
- リーバイスの洗濯頻度は10〜15回着用ごとが適切
- 2回目以降の洗濯方法は洗剤を使用しても問題ない
- リーバイス501の洗濯機での洗い方はこだわりで変わる
- リーバイスを洗わない派の考え方と色落ちへの影響
- デニムの色落ちを最小限に抑える洗濯のコツは裏返すこと
- リーバイスの洗濯による経年変化は独自の風合いを生み出す
- まとめ：リーバイスの最初の洗濯から日常のケアまでの完全ガイド
リーバイスの洗濯頻度は10〜15回着用ごとが適切
リーバイスジーンズの洗濯頻度については、様々な意見がありますが、リーバイスの原宿店店長によると「10～15回穿いたら一度洗濯するのがおすすめ」とのことです。これは、デニムを長持ちさせながらも清潔に保つためのバランスの取れた頻度と言えるでしょう。
実は、洗濯頻度に関しては「洗わない派」と「洗う派」で長年論争が続いています。洗わない派は色落ちや風合いの変化を避けるために極力洗濯しないことを主張し、中にはリーバイスのCEOのように「10年間洗っていない」という極端な例もあります。
一方、洗う派はデニムを清潔に保ち、汗や皮脂による繊維の劣化を防ぐために定期的な洗濯を勧めています。リーバイス公式サイトでも「洗濯をしないと雑菌が発生したり、生地切れ、異臭の元になりますので定期的な洗濯をお勧めします」とあります。
特に注目すべきは、「デニム生地の痛みを促進するのは染み込んだ汗や皮脂」という指摘です。一見、洗濯が生地を傷めるように思えますが、実は汚れが蓄積することの方が長期的には生地にダメージを与えるのです。リーバイスの店員も「長く着ることを念頭に置くと、定期的に洗いをかけて清潔に保つことが大事。洗わないと放置した汚れが生地の痛みを招く可能性があります」と述べています。
また、洗濯によって「繊維が広がり弛んでいる状態」から「水で生地が締まりハリ感が蘇る」というメリットもあります。これは「生地を再生する感覚」と表現されることもあります。
結局のところ、10〜15回程度の着用ごとに洗濯するのが、デニムの風合いを楽しみながらも長持ちさせるバランスの取れた方法と言えるでしょう。ただし、汗をかきやすい夏場やアクティブに動く日には、もう少し頻度を上げても良いかもしれません。
2回目以降の洗濯方法は洗剤を使用しても問題ない
ファーストウォッシュでは洗剤を使わないことが多いですが、2回目以降の洗濯では洗剤を使用しても問題ありません。むしろ、日常生活で付着した汚れや臭いを効果的に落とすためには、洗剤の使用が推奨されます。
Lightningの記事によると、「日常生活を共に過ごしたジーンズは当然汚れが付着しているので、洗剤を使った方が好ましい」とあります。また、特別なデニム用洗剤にこだわる必要はなく、「洗剤はなんでもいい」ともあります。一般的な中性洗剤で十分対応可能です。
ただし、2回目の洗濯のタイミングは重要です。「2回目の洗濯をするタイミングでコントラストが決まる」とあるように、ある程度デニムを穿き込んで、ヒゲやハチノス、アタリなどの色落ちの基礎ができてから洗濯するのがコツです。これにより、色落ちした部分と色の残った部分のコントラストが決まり、その後の経年変化の方向性が定まります。
洗濯の手順としては、ファーストウォッシュと同様に裏返して洗うのが基本です。リーバイスの原宿店店長のアドバイスでは、「洗濯の際はボタンフライを全て閉め、裏返しに。色落ちを防ぐため、お湯ではなく水洗いをして、干すときは裏返しのまま。陰干しだとなおさら色合いが長持ちする」とのことです。
また、乾燥機の使用については「乾燥機は使わない」というアドバイスがあります。乾燥機を使うと急激な縮みや過度の色落ち、パッチ部分の劣化などのリスクがあるためです。自然乾燥、特に陰干しが推奨されています。
2回目以降の洗濯では、ファーストウォッシュほど神経質になる必要はありませんが、デニムを長持ちさせるためのケアは継続して行うことが大切です。適切な洗剤の使用と正しい洗い方で、デニムを清潔に保ちながら美しく育てていきましょう。
リーバイス501の洗濯機での洗い方はこだわりで変わる
リーバイス501の洗濯機での洗い方は、自分がどのような色落ちや風合いを求めるかによって変わってきます。デニムに対するこだわりや理想の仕上がりによって、洗い方を調整することができます。
基本的な洗濯機での洗い方としては、「ボタンを締めて裏返したジーンズを洗濯機に入れる。水温など特に気にせずジャブジャブ洗ってしまおう」（Lightning）というシンプルなアプローチがあります。特に「洗剤はなんでもいい」と言われるように、洗剤の種類にこだわる必要はないというのが一般的な見解です。
一方で、より繊細な色落ちや特定の風合いを求める場合は、こだわりの洗い方もあります。例えば「ヒゲ落ちをあまり出したくなかったので5回くらい穿いたら洗っています」というリーバイスのスタッフの例もあります。頻繁に洗うことで全体的に均一な色落ちを促し、特定の部分だけが強く色落ちするのを防ぐ効果があります。
逆に、「人によっては洗濯後糊付けをして生地に折り目が付きやすいようにして色落ちをくっきり出すようにする」という工夫もあります。これは、糊付けすることで生地に硬さを戻し、折り目やシワの部分の摩擦による色落ちをより鮮明にする方法です。
洗濯機の使い方としては、「通常コースで普通に洗う」という簡単なものから、「すすぎと脱水だけ」というミニマムなものまであります。また「ぬるま湯を何回か入れ替えながら十分すすぐ」というような丁寧な方法を取る人もいます。
乾燥方法も個性が出る部分で、「陰干し」が基本ですが、「乾燥機を使う」という選択肢もあります。乾燥機を使うと「強くねじれが出る上、キャタピラで引いたようなミミのアタリに期待できる」というメリットがある一方で、「想定以上に縮みすぎるのではないか」「レザーパッチのダメージが気がかり」といった懸念もあります。
結局のところ、リーバイス501の洗濯機での洗い方は、「自分がどのような仕上がりを求めるか」によって変わるものです。初心者であれば基本に忠実に、経験を積んだ方は自分なりのこだわりを持って洗濯することで、オリジナリティのある育て方ができるでしょう。
リーバイスを洗わない派の考え方と色落ちへの影響
リーバイスジーンズを洗わない派の代表格とも言えるのが、リーバイスのCEOであるチャールズ・バーグ氏です。彼は2014年に「ジーンズは洗濯機に入れるべきではない」という持論を展開し、自身の愛用している501について「かれこれ10年は洗濯していない」と発言して大きな話題となりました。
洗わない派の考え方の根底にあるのは、洗濯によるデニムの色落ちや風合いの変化を最小限に抑えたいという思いです。特に高価なデニムや特別な色落ちを期待しているデニムの場合、洗濯によって理想とは違う方向に変化してしまうことを避けたいという心理があります。
しかし、バーグ氏は2023年10月、この発言について「誤解だった」と釈明しています。「極力洗濯機を使ってはいけないが、代わりにある『特殊な方法』を実践すると、形や色を保ちやすく耐久性も損なわれない」と述べており、完全に洗わないというわけではないようです。
実際、洗わないことによるデメリットも少なくありません。リーバイスの公式サイトでは「ジーンズは、綿製品ですので適切なケアをしないと痛みが早くなります。また、洗濯をしないと雑菌が発生したり、生地切れ、異臭の元になります」と警告しています。特に「デニム生地の痛みを促進するのは染み込んだ汗や皮脂」というポイントは重要です。
色落ちへの影響については、洗わないことで全体的な色落ちは確かに抑えられますが、長期間洗わずに穿き続けると、汗や皮脂が蓄積された部分が酸化し、不自然な変色や生地の劣化を招く可能性があります。
一方で、適度に洗濯することで「繊維が広がり弛んでいる状態」から「水で生地が締まりハリ感が蘇る」というメリットもあります。洗濯によって一時的に色落ちするものの、生地自体は再生され長持ちするというわけです。
リーバイスの原宿店店長も「長く育てていくためにもデニム自体を清潔に保つことが大事」と述べており、完全に洗わないよりも、適度な頻度で洗濯する方が結果的にはデニムのためになるという考え方が主流になりつつあります。
結論としては、「洗わない」という極端な選択よりも、穿き込みと適切な洗濯のバランスを取ることが、理想的な色落ちと長持ちするデニムを育てる秘訣と言えるでしょう。
デニムの色落ちを最小限に抑える洗濯のコツは裏返すこと
デニムを洗濯する際、特に気になるのが色落ちです。せっかくの深いインディゴブルーが洗うたびに薄くなってしまうのは避けたいところ。そこで重要なのが、「裏返して洗う」というシンプルながら効果的な方法です。
裏返して洗うことの最大のメリットは、表面の色素が直接水や洗濯機の内壁と擦れることを防ぎ、急激な色落ちを抑制できることです。リーバイス公式サイトでも「自然な色落ちをお望みであれば、ジーンズは裏返しにして、ごく少量の洗剤または水のみにて洗濯をしてください」と推奨しています。
また、洗濯の際はボタンフライを全て閉めることも重要です。これはデニムの形状を保つだけでなく、ボタンやリベットが洗濯機を傷つけたり、他の部分に引っかかって生地を傷める可能性を減らす効果もあります。
色落ちを最小限に抑えるためのもう一つのコツは、水温にあります。リーバイスの原宿店店長によれば、「色落ちを防ぐため、お湯ではなく水洗い」がおすすめです。温水は繊維を開き、色素が流れ出やすくなるため、冷水か常温の水での洗濯が適しています。
さらに、乾燥方法も色落ちに影響します。「干すときは裏返しのまま。陰干しだとなおさら色合いが長持ちする」というアドバイスがあるように、直射日光を避けて陰干しすることで、紫外線による色あせを防ぐことができます。
洗剤の選択も色落ちに影響します。特に初回の洗濯では洗剤を使わないことが多いですが、2回目以降は中性洗剤を少量使用するのが一般的です。特にデニム専用の洗剤は色落ちを抑える効果があるとされていますが、普通の洗剤でも問題ないという意見もあります。
興味深いのは、リーバイスのスタッフの中に「色落ちの際の裏地の重要性」を指摘する声があることです。「裏地が大きく関わってきていて、白っぽい裏地は白っぽく色落ちするし、茶色っぽい裏地は色落ちと共に茶色が出てきます」というように、デニムの裏地の色によって色落ちの印象が変わるという点は、選ぶ際のポイントになりそうです。
結局のところ、デニムの色落ちを完全に防ぐことはできませんが、裏返して洗い、冷水で洗濯し、陰干しするという基本的な方法を守ることで、色落ちを最小限に抑えながらも清潔なデニムを楽しむことができます。
リーバイスの洗濯による経年変化は独自の風合いを生み出す
リーバイスジーンズの大きな魅力の一つが、穿き込みと洗濯を繰り返すことで生まれる独自の風合いや色落ちです。これは「経年変化」と呼ばれ、デニム愛好家にとっては大きな楽しみの一つとなっています。
経年変化の基本は「穿き込み」と「洗濯」のサイクルです。穿き込みによって生じるシワや擦れが、洗濯による色落ちと相まって、唯一無二の表情を生み出します。特に「ヒゲ」や「ハチノス」、「アタリ」と呼ばれる特徴的な色落ちパターンは、その人の体型や動作によって異なるため、まさに「自分だけの一本」となるのです。
リーバイス公式サイトによると、「１００％コットンデニムの特長の一つとして、お洗濯の度に手触りが柔らかく、色が明るくなる」とあります。この自然な変化こそが、多くのデニム愛好家を魅了する要素なのです。
興味深いのは、洗濯のタイミングや方法によって経年変化の出方が変わる点です。例えば「２回目の洗濯をするタイミングでコントラストが決まる」というように、ある程度のアタリが付いた状態で洗濯することで、色落ちした部分と色の残った部分のコントラストが鮮明になります。
また、「洗濯後糊付けをして生地に折り目が付きやすいようにして色落ちをくっきり出す」という工夫を行う人もいます。これは、糊付けすることで生地に硬さを戻し、折り目やシワの部分の摩擦による色落ちをより鮮明にする方法です。
洗濯と乾燥の方法によっても経年変化は異なります。「乾燥機を使うと強くねじれが出る上、キャタピラで引いたようなミミのアタリに期待できる」一方で、「影干しでゆっくりと縮ませる方が、アタリはゆるいですが生地的には長持ちする」といった違いもあります。
経年変化はデニムの種類によっても異なります。例えば「1937 501®に関しては他のLEVI’S® VINTAGE CLOTHINGのジーンズよりオンスが低い為生地が柔らかくひげ落ちが出にくい」というように、同じリーバイスでもモデルによって特性が異なります。
結局のところ、リーバイスの洗濯による経年変化は、その人の穿き方や洗い方、そしてデニムの種類によって、無限のバリエーションを持つことになります。だからこそ、「自分だけの一本」を育てる楽しさがあるのです。
ポチップ
まとめ：リーバイスの最初の洗濯から日常のケアまでの完全ガイド
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイスのリジッドデニムは最初の洗濯（ファーストウォッシュ）で糊を落とすことが重要
- ファーストウォッシュは40℃前後のお湯に30分〜1時間浸け置きするのが効果的
- 洗濯機で洗う際はデニムを裏返し、ボタンを閉めて単独で洗うのが基本
- リジッドデニムは最初の洗濯で約1〜2インチ縮むため、購入時は大きめサイズを選ぶべき
- 裾上げはファーストウォッシュ後に縮みが安定してから行うのが理想的
- リーバイスの洗濯頻度は10〜15回着用ごとが適切とされている
- 2回目以降の洗濯では中性洗剤を使用しても問題ない
- 洗わない派もいるが、長期的には適度な洗濯が生地の寿命を延ばす
- 色落ちを最小限に抑えるには裏返して冷水で洗い、陰干しするのがコツ
- 2回目の洗濯タイミングでコントラストが決まるため、ある程度穿き込んでから洗うとよい
- 乾燥機は避け、自然乾燥が推奨されているが、強いアタリを求める場合は乾燥機も選択肢になる
- リーバイスの洗濯と穿き込みを繰り返すことで、自分だけの風合いと色落ちを楽しめる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://www.levi.jp/2019_HowtoWash.html
- https://oceans.tokyo.jp/article/detail/44282
- https://www.levi.jp/2024_Caretips.html
- https://jumpei-blog.com/levis-rigid-wash/
- https://www.levi.jp/2024aw_Hello_RigidDenim.html
- https://www.tf-style.com/howto/post/blog/399562/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11290795956
- https://dig-it.media/lightning/article/535387/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14281475384
- https://president.jp/articles/-/76439?page=1
